国の重要文化財「明恵上人坐像」の内部に巻物発見

京都の高山寺が所蔵し国の重要文化財に指定されている「明恵上人坐像」の内部に、巻物が納められていることがCTスキャナーを使った調査で確認され、調査にあたった専門家は「制作者や制作年代などを調べるうえで大きな手がかりとなる重要な発見だ」としています。

国の重要文化財に指定されている「明恵上人坐像」は、鎌倉時代のはじめに高山寺を再興した明恵上人の功績をたたえて作られた等身大の彫刻で、東京国立博物館で13日から始まる特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」で28年ぶりに寺の外で公開されます。
展示に先立ち、東京国立博物館がCTスキャナーを使って像の内部を調べたところ、胸から腹にかけての部分に巻物が「かすがい」で留められている様子が確認されました。

巻物は30センチほどの大きさで像を制作した時に納められたと見られ、その後、取り出された形跡はないということです。

東京国立博物館によりますと、奈良時代以降、崇拝や信仰の思いを込めて像の中に経典や願文などを納めることがあり、今回確認された巻物は明恵上人の信仰に関わる経典の可能性が考えられるということです。

調査にあたった皿井舞 平常展調整室長は「巻物を中から取り出すことができず、何が書かれているかは分からないが、今後、この彫刻の制作者の特定や制作年代などを調べるうえで大きな手がかりとなる重要な発見だ」と話しています。