高島屋 17年ぶりの最終赤字 時短など影響で

大手デパートの高島屋のことし2月までの1年間の決算は、緊急事態宣言に伴う休業や営業時間短縮の影響で、最終的な損益が339億円の赤字となりました。最終赤字は2004年2月期の決算以来17年ぶりです。

高島屋が発表したことし2月までの1年間のグループ全体の決算は、売り上げが6808億円と去年の同じ時期より25.9%減少し、最終的な損益は339億円の赤字となりました。

1年間の決算で最終赤字に転落するのは、2004年2月期の決算以来17年ぶりです。

新型コロナウイルスの感染拡大で2度にわたって緊急事態宣言が出されたことを受けて、休業や営業時間の短縮を行ったことが大きく響きました。

一方、来年2月までの見通しについては売り場や社内での業務を見直しコスト削減を進めるとして、最終的な利益で100億円の黒字を見込んでいます。

村田善郎社長は、12日の電話会見で今後の見通しについて「ワクチンの接種が広がり新型コロナの沈静化が期待されるものの、感染の第4波が到来していると見られ、国内の需要の回復は不透明な状況だ。インバウンドの回復は来年以降にならないと難しく、コロナ前に戻るのは2023年ごろまでかかるだろう」と述べ、新型コロナの影響は当面続くという考えを示しました。