池江璃花子 4冠達成 最終日2種目で優勝 競泳 日本選手権

東京オリンピックの代表選考会となる競泳の日本選手権は大会最終日となった10日、男女9種目の決勝が行われ、女子50メートル自由形では池江璃花子選手が優勝し大会4冠を達成しました。

▽女子50メートル自由形決勝にはすでにリレー2種目の代表に内定している池江璃花子選手が出場し、学生新記録の24秒84で優勝しました。
池江選手は、このレースに先立って行われたオリンピック種目ではない女子50メートルバタフライの決勝でも25秒56の学生新記録で優勝しました。日本水泳連盟が定める、この種目の東京オリンピックの派遣標準記録は突破できませんでした。
これで池江選手は、100メートルバタフライと100メートル自由形と合わせて今大会4冠達成となりました。

▽男子50メートル自由形は中村克選手が21秒97で優勝、男子1500メートル自由形は竹田渉瑚選手が14分55秒70で優勝しましたが、日本水泳連盟が定めた東京オリンピックの派遣標準記録は突破できませんでした。

▽男子50メートルバタフライ決勝では、すでに男子100メートルバタフライで代表に内定している川本武史選手が、23秒17の日本新記録で優勝しました。

▽大会最後の種目となった男子1500メートル自由形決勝は、竹田渉瑚選手が14分55秒70で優勝しました。しかし、日本水泳連盟が定めた東京オリンピックの派遣標準記録に0秒64届かず東京オリンピックの代表内定はなりませんでした。

女子50mバタフライ 優勝の池江 “少し余力を残しながら”

女子50メートル自由形決勝に先立って行われた50メートルバタフライで優勝したあと池江選手は「復帰後のベストを0.2秒更新することができてすごくうれしい。この種目は一番優勝を狙っていた種目でもあるので、とりあえずほっとしている。まだ50メートル自由形が残っているので少し余力を残しながらレースをしました」と話し、
50メートル自由形の決勝については、「正直勝てるかはわからないですが、1本泳いで少し緊張がほぐれたと思うので、それをよいほうに捉えて、ラスト1本をいい形で終わりたい」と話していました。

女子50m自由形 池江「絶対勝つと意気込んだ」

女子50メートル自由形で優勝し4冠を達成したあとのインタビューでは「レース直前ぎりぎりまで勝てるか勝てないかという不安も若干あった。入場した瞬間から絶対勝つと意気込んだのでそれが勝利につながったかなと思います」とレースを振り返りました。

そのうえで「もう少しタイムを上げられるかと思いましたが、4冠を達成することができてすごくうれしいです。この後疲れがどっとくると思いますが、今はうれしさが勝っているので気持ちが高まりすぎないように抑えながらも4冠という結果は自分を褒めてあげたい」と話していました。

男子50m自由形 優勝は中村 派遣標準記録には届かず

男子50メートル自由形決勝は、鋭いスタートが持ち味の松井浩亮選手が序盤から飛び出して中盤までレースを引っ張りましたが、100メートルの日本記録保持者、中村克選手が伸びのある泳ぎで後半追い上げフィニッシュ間際に逆転してタッチの差で優勝しました。

優勝した中村選手は「ここ最近この種目はいい泳ぎができていなかった。久しぶりに21秒台を出せたのでうれしい反面、派遣標準記録を突破できなかったのは残念です」と話しました。オリンピックに向けては「自分に足りないところがわかったので、本番までしっかり準備していきたい」と意気込んでいました。

一方、この種目の日本記録保持者、塩浦慎理選手は持ち味とする前半のスピードが見られず最後もペースがあがらずに4位でフィニッシュしました。

今大会出場したすべての種目で派遣標準記録に届かず、2大会連続のオリンピック出場はなりませんでした。

塩浦選手は「オリンピックの1年延期でモチベーションが続かなかったのが1番です。去年に合わせて集中しすぎた反動でこの1年は水泳に向き合えなかった。来年の世界選手権のことはあまり考えていなかったので、今は水泳への情熱があまり持てないです」と明かしました。

またリオデジャネイロオリンピックで自身が出場した男子400メートルリレーの代表に大学生を含む年下の4人が内定したことについては「短距離の自由形のレベルを上げようと頑張ってきたので、振り返ってみると頑張ってきてよかったと思う。若い選手も入ってきて、もっといい順位を狙って頑張ってほしい」とエールを送っていました。

男子1500m自由形 竹田が優勝 派遣標準記録には届かず

男子1500メートル自由形決勝では竹田渉瑚選手が序盤から積極的なレース運びを見せましたが、派遣標準記録にあと一歩及びませんでした。

2004年のアテネ大会の選考会で、派遣標準記録が導入されて以来、誰も突破していない種目、男子1500メートル自由形。

「前半は落ち着いていく」と竹田選手、力みのない泳ぎで1人抜け出し、派遣標準記録とほぼ同じ、日本記録よりも速いペースで前半の750メートルを折り返しました。

その後も、日本新記録ペースで泳ぎ続ける竹田選手、今大会最終種目での奮闘に異例のエールが送られました。

所属やチームの垣根を越えて観客席で見守る選手やコーチから湧き始めた拍手、竹田選手がターンをするたびに、増していきました。

日本記録から0秒67遅れて入った最後の100メートル、「思うように体が動かなかった」と竹田選手、それでも会場中から送られる拍手のなかペースを落とさないよう懸命に泳ぎ続けました。

フィニッシュして電光掲示板にうつったタイムは14分55秒70。派遣標準記録にはわずかに0秒64、届きませんでした。

レース後、場内インタビューで「オリンピックへの気持ちが足りなかったのかな」と唇をかんだ26歳。場内からはもう一度、大きな拍手が送られていました。

男子50mバタフライ 川本が日本新で優勝

男子50メートルバタフライを日本新記録で制した川本武史選手は「オリンピックの代表が決まったあとなので、リラックスして泳ぐことができました。ここで日本記録を出してよい形で終わりたいと思っていたので、最低限の目標はクリアできたと思います」と話していました。

川本選手は今大会男子100メートルバタフライで2位に入り、東京オリンピック代表に内定しています。