鹿児島 トカラ列島近海で地震相次ぐ 数日間続く可能性も

鹿児島県のトカラ列島近海では9日夜から地震が相次ぎ、十島村の悪石島では10日朝と夕方にそれぞれ震度4の揺れを観測しています。トカラ列島近海では過去にも地震が相次いだことがあり、注意が必要です。

気象庁によりますと、9日夜遅くからトカラ列島近海を震源とする地震が相次ぎ、10日午前7時7分ごろに発生したマグニチュード5.2の地震では十島村の悪石島で震度4の揺れを観測しました。

午後4時36分ごろにも深さ20キロを震源とするマグニチュード5.0の地震が発生し、震度4の揺れを悪石島で、震度3の揺れを十島村の小宝島で観測しました。

夜になってからも、午後10時10分ごろと11時9分ごろ、11時29分ごろの3回にわたって、悪石島などで震度3の揺れを観測する地震がありました。

気象庁のホームページによりますと、トカラ列島近海では9日午後11時半ごろから10日午後11時までに、震度1以上の地震が90回観測されています。

トカラ列島近海では、過去にも数日間にわたって地震が相次いで発生したことがあり、今後の地震活動に注意が必要です。

悪石島の住民“被害なしも不安”

地震による揺れが相次いでいる鹿児島県十島村の悪石島で民宿を経営している松下賢次さんは10日午後3時半ごろ、NHKの電話取材に対し「朝の3時ごろに揺れで目が覚めてから眠れずに事務仕事などをしていましたが、午前7時ごろの震度4の揺れでは食器棚がガタガタして中のものが飛びだしてくるのではないかとびっくりしました。揺れを感じる地震が相次いでいますが、特に被害はないようで皆さん通常通り生活をしているようです」と話していました。

そのうえで、「これだけ揺れが続くと気持ちのいいものではなく、少しでも早く収まってほしいです」と話していました。

悪石島は鹿児島市から南におよそ250キロの場所にある離島で、およそ70人が暮らしています。

専門家「構造線を背景に起きている可能性」

鹿児島県のトカラ列島近海を震源とする地震が9日夜から相次いでいることについて、南西諸島北部の地震活動に詳しい鹿児島大学南西島弧地震火山観測所の仲谷幸浩特任助教は「この領域では、『トカラギャップ』と呼ばれる海底地形のくぼ地がおおむね東西に延びていると考えられている。こうした境界があることで横ずれ断層型の地震がしばしば起きており、今回の地震活動もこの構造線を背景に起きている可能性がある」と指摘しています。

そのうえで今後の見通しについて、「2000年にマグニチュード5.9の地震が起きた際にもしばらく活動が続いたので、引き続き十分注意する必要がある」と話しています