米 自動化技術の加速が新たな雇用リスクに FRB議長が認識示す

アメリカでは、景気回復のスピードに比べて雇用の改善が十分でないとの見方がありますが、FRB=連邦準備制度理事会のパウエル議長は、その原因の1つとして、人を必要としない自動化技術の加速といった社会経済構造の変化があるという認識を示しました。

FRBのパウエル議長は8日、オンラインの経済フォーラムに出席し、アメリカ経済の現状について、ワクチンが普及することで、回復が強まっていくとの見方を示しました。

一方で、低所得者を中心に850万人が仕事に戻っていないとしたうえで、パウエル議長は「経済は新型コロナウイルスの感染拡大前に戻るのではなく、違った状況になる。効率的なテクノロジーの導入を進めているという話が多くの企業から出ていて、雇用に苦労する人が数百万人に上るかもしれない。人々の生活が恒久的に打撃を受ける可能性がある」と述べました。

FRBは、雇用の改善に向けて大規模な金融緩和を続け、アメリカの失業率は先月、6.0%まで改善しましたが、感染拡大前の3.5%の水準には届いていません。

今回の発言は、サービス業を中心にロボットなどの自動化技術の導入が加速する社会経済構造の変化が起き、新たな雇用リスクに浮上してきたことを示しています。