米バイデン大統領 銃規制強化の考え示す 銃乱射事件相次ぎ

アメリカで多数の市民が犠牲になる銃の乱射事件が相次いでいることを受けて、バイデン大統領がホワイトハウスで演説し、購入する際に本人確認の手続きが必要ない銃に対する規制など、取締りを強化していく考えを示しました。

アメリカでは先月、南部ジョージア州で銃撃によって8人が死亡したほか、西部コロラド州でも10人が死亡するなど、多数の市民が犠牲になる銃の乱射事件が相次いでいます。

こうした事態を受けて、バイデン大統領は8日、ホワイトハウスで演説を行い、「銃による暴力がまん延している。これを終わらせなければならない。国際的な恥だ」と述べ、銃の取締りを強化するよう関係機関に指示したと発表しました。

具体的には、個人が銃の部品を購入して組み立てる「ゴースト銃」と呼ばれる銃について、拡散を止める仕組みを検討するとしています。

こうした銃は、部品として購入するため本人確認などの手続きが必要なく、固有の製造番号もないため捜査当局による追跡が難しく、規制強化を求める声が上がっています。

このほか、特定の人物の銃の所持を一時的に禁じる命令を、家族や警察が裁判所に求めることができる制度について、導入に向けた整備を行うなどとしています。

銃規制をさらに強化するには法制化が必要ですが、銃規制に批判的な野党・共和党の反対が予想され、演説でバイデン大統領は、議会に対しても行動を起こすよう求めました。

大統領発表の数時間後にも発砲事件 1人死亡

アメリカではバイデン大統領が新たな銃規制の方針を発表した8日にかけても、多くの人が死傷する銃撃事件が相次ぎました。

南部サウスカロライナ州では7日、医師とその妻や孫など合わせて5人が銃で撃たれて死亡し、その後、5人を撃ったとみられるNFL=アメリカプロフットボールリーグの元選手の男が銃で自殺しました。

また、8日には、大統領の発表の数時間後に南部テキサス州の会社で発砲事件があり、1人が死亡したほか、少なくとも4人が大けがをして病院に搬送されました。

アメリカでは、多くの人が犠牲になる乱射事件が起きるたびに銃規制の強化を求める声が上がりますが、みずからを守るために「銃を持つことは憲法で保障された国民の権利だ」として規制に反対する人も多く、銃による犯罪を根絶する糸口すら見いだせていないのが現状です。