兵庫 新型コロナ 検体の8割が「変異ウイルス」

兵庫県と神戸市が独自に行っている変異ウイルスの検査の結果、先月28日までの1週間の検体のうち81%が、変異ウイルスだったということです。
県と市は、イギリスで最初に確認された変異ウイルスとみられるとして、感染対策の徹底を呼びかけています。

兵庫県と神戸市は、変異した新型コロナウイルスの感染状況を探るため、それぞれ独自の検査を行っていて、先月28日までの1週間の結果を公表しました。

それによりますと、兵庫県で調べた75人の検体のうち、PCR検査で変異ウイルスと確認されたのは70で、率にして93.3%でした。

一方、神戸市では、185人の検体のうち、変異ウイルスは141で、率にして76.2%でした。

いずれも前の週の割合を上回り、県と神戸市の検査を合わせると、変異ウイルスの割合は81.1%となりました。

県と市によりますと、確認されたのは、イギリスで最初に確認された変異ウイルスとみられるということです。

兵庫県感染症対策課の西下重樹課長は「従来のウイルスと置き換わりつつあるという認識だ。市中にじりじりと出回っているという印象を受ける」と話し、危機感を示しました。

また、神戸市の久元市長は記者会見で「神戸市内で変異株が市中においても広がっていると言わざるをえない。市民の皆様には感染予防対策の徹底をお願いし、市は病床の確保に努める」と述べて、医療体制の強化を急ぐ考えを示しました。