都内での変異ウイルス割合 直近1週間で32% 前の週の4倍に

東京都内で、感染力が強いとされる変異ウイルスの割合が急激に増加し、検査を行った検体に占める割合は直近の1週間で32%で、前の週の4倍となったことが都の研究機関の分析で分かりました。

東京都の「健康安全研究センター」は、ことし2月から今月4日までに陽性が確認された604の検体について変異ウイルスの種類などを分析しました。

それによりますと、感染力が強いとされ、関西で多く見られている「N501Y」と呼ばれる変異ウイルスは、今月4日までの直近1週間では158検体のうち51検体でした。
率にすると32.3%で、これは前の週の8.2%のおよそ4倍です。

研究センターは「N501Y」が「急激に増えている」と分析しています。

一方、従来のウイルスは先月7日までの1週間が52.1%だったのに対し、今月4日までの1週間では25.9%となり、減少しました。

また、「N501Y」とは別の変異ウイルスで、感染力が著しく高くなるなどの変化がこれまでのところ見られていない「E484K」は、先月28日までの1週間では60%でしたが、今月4日までの1週間では41.8%で、減少しました。

「健康安全研究センター」の吉村和久所長は「今後、『N501Y』の変異ウイルスの広がりが懸念される。『E484K』よりも脅威が大きいと考えている」と話していました。