臓器提供 本人の意思分からない中で提供決断が半数 初の調査で

脳死からの臓器提供者の家族に対する初めてのアンケート調査を日本臓器移植ネットワークが行い、およそ半数の家族は脳死になった人の臓器提供の意思について知らなかったなどと答え、本人の意思が分からない中で提供を決断していたことが明らかになりました。

脳死からの臓器移植は2010年に改正された臓器移植法が施行されて以降、小児の臓器提供や本人の意思表示がなくても家族の承諾での臓器提供が可能になりました。

日本臓器移植ネットワークは法律の改正後、去年3月までに臓器提供した596の家族を対象に提供時の判断やケアなどについて聞く初めてのアンケート調査を行い、結果を公表しました。

提供者の家族およそ200人から回答があり、臓器提供の意思について、
▽「本人から聞いて知っていた」と答えたのは35%で、
▽「偶然、意思表示カードを見て知っていた」と「他の家族を介して知っていた」を合わせても意思を知っていた人は44%でしたが、
▽「まったく知らなかった」が42%、
▽「まだ意思表示できる年齢ではなかった」が7%で、
アンケートに答えたうちのおよそ半数の家族は本人の意思が分からない中で提供を決断していました。

一方で「臓器提供したことをよかったと思うか」という質問に対しては「思う」と「やや思う」を合わせて87%でした。

臓器提供の判断について自由記述で思いを聞いたところ「提供させていただいた方々が生存していると思うと良かったと思う」という声があった一方、「救われた命があったのは良かったと思う。でも本人の選択ではなかったので正しかったかはわからない」といった声もありました。

日本臓器移植ネットワークは今後、アンケート結果の詳細な分析を行い家族の支援などに生かしたいとしています。