みずほ銀 相次いだシステム障害受け 再発防止への対応状況公表

全国のATMが利用できなくなるなどのシステム障害が相次いだ、みずほ銀行は、再発防止に向けた対応状況を公表しました。ATMからキャッシュカードや通帳が取り出せなくなった反省を踏まえ、システムに不具合が起きても原則返却できるよう設定を変更したなどとしています。

みずほ銀行では、先月中旬までの2週間足らずの間に立て続けに4件のシステム障害が発生しました。

最も規模が大きかった2月末のシステム障害では、全国の80%のATMが一時利用できなくなったうえ、ATMからキャッシュカードや通帳を取り出せず、その場で長時間待たされた人が相次ぎました。

一連のシステム障害で、みずほ銀行と親会社のみずほフィナンシャルグループは、先に金融庁に提出した報告書の内容に沿って、5日、再発防止に向けた対応状況を公表しました。

それによりますと、システム障害の反省を組織全体で共有し、ATMについてはシステムに不具合が起きても、いったん取り込んだキャッシュカードや通帳を原則返却できるよう設定を変更したとしています。

また、システム障害による利用客への影響を速やかに把握し、行員がすぐ駆けつけられるよう体制を見直したことや、ことし6月、新たに作るシナリオをもとに実践的な訓練を行うことなどを盛り込んでいます。

みずほフィナンシャルグループの坂井辰史社長は記者会見で「お客様、関係者の皆様に大変なご迷惑、ご心配をおかけしております。グループの信頼に関わる極めて重大な事態と受け止めており、改めて深くおわび申し上げます」と陳謝しました。

坂井社長 「反省すべきは反省し今後に」

みずほフィナンシャルグループの坂井辰史社長は記者会見で、「システム障害が相次ぐ背景にはみずほ特有の問題があるのではないか」という質問に対し、「そのような批判や懸念があることは、真摯に受けとめる必要がある。組織構造によってメリットやデメリットが当然、出てくるが、反省すべきは反省し、今後に生かしていくという考え方が重要だ」と述べました。

また、本来は4月に予定していた全国銀行協会の会長への就任を当面、見合わせていることについて、「いつまでもご迷惑をおかけするわけにはいかないとは思っているので、しかるべきタイミングで今後どうするか相談し、判断いただく必要があるだろうと考えている」と述べましたが、具体的な時期に関する言及は避けました。

坂井社長 「業績予想 影響するような事態ない」

みずほフィナンシャルグループの坂井辰史社長は記者会見でアメリカの顧客との取り引きで100億円余りの損失が出るおそれがあることについて、「個別の取り引きの開示は差し控えたい」とした上で、「私どもの業績予想に影響するような事態は発生していない。基本的なスタンスとしては、仮に損失が出るような事態が起きた場合は、ただちに損失の拡大を防ぐ措置をとることにしており、その方針は貫いている」と述べました。

みずほ銀行 藤原頭取 当面は原因究明と再発防止に注力

みずほ銀行の藤原弘治頭取は自民党の会合でシステム障害の再発防止に向けた対応状況を説明したあと、記者団の取材に応じ「このたびの一連のシステム障害でお客様や取引先、社会の皆様に大変なご迷惑をおかけしたことを心からおわび申し上げたい」と述べ、改めて陳謝しました。

そのうえで、経営責任については「私自身みずほ銀行で起きたことについては、頭取である私がすべての責任を負うという考え方は全く変わっていない。一方で、足元でやるべき最優先の経営責任は原因究明と再発防止策を徹底的にするということだと思っている」と述べ、当面は原因究明と再発防止に注力する考えを強調しました。

これまでの経緯

みずほ銀行は、先月中旬までの2週間足らずで、4回のシステム障害を立て続けに起こしました。

最も規模が大きかったのは、ことし2月末に起きたシステム障害で、全国の80%のATMが一時利用できなくなりました。

ATMからキャッシュカードや通帳を取り出せないトラブルも5200件余りに上り、店舗などで長時間待たされた人が相次ぎました。

その後、先月3日には東京や大阪など29台のATMが最大3時間使えなくなったほか、先月7日にもインターネットバンキングで定期預金の預け入れが一時できなくなりました。

さらに、先月12日、システム関係の機械の故障による4回目のシステム障害が発生し、合わせて260件余り、およそ500億円に上る外貨建ての送金処理が遅れる事態となりました。

一連のシステム障害を受けて、みずほは外部の弁護士などによる第三者委員会を設置し、原因の究明を進めています。

また、みずほフィナンシャルグループの坂井辰史社長が4月、全国銀行協会の会長に就くはずでしたが、当面見合わせることになりました。

一部の障害 日立製作所がおわび

日立製作所は、みずほ銀行の一連のシステム障害のうち、3月12日の外貨建ての送金処理の遅れについて「当社が提供したハードウエアの故障が起因したとの公表があり、みずほ銀行をはじめとする多くの関係者に多大なご迷惑をおかけしたことを深くおわびします。引き続き銀行による調査への協力を行い再発防止に向けて取り組んでいきます」というコメントを発表しました。