大谷翔平 2番 投手で先発出場 本塁打を打つも勝利投手はならず

大リーグ、エンジェルスの大谷翔平選手が、ホワイトソックス戦に、大リーグ4年目で初めて2番・ピッチャーで先発出場し、みずからのホームランで先制しましたが、ピッチングでは5回途中3失点で交代し、およそ3年ぶりの勝利は持ち越しとなりました。

開幕から2番・指名打者で出場していた大谷選手は4日、本拠地のカリフォルニア州アナハイムで行われたチーム4戦目のホワイトソックス戦で、今シーズン初めて先発登板し「2番・ピッチャー」で出場しました。

大谷選手がピッチャーとバッターで同時出場するのは大リーグ4年目で初めてで、エンジェルスによりますと「2番・ピッチャー」の先発出場は大リーグでは118年ぶりです。

大谷選手は1回の立ち上がりから150キロ台後半のストレートを軸にヒットを許さず、その裏の最初の打席で初球の156キロのストレートをとらえて、今シーズン2号のソロホームランを打って、みずからのバットで先制点をたたき出しました。
投げては最速162.7キロのストレートと鋭く落ちる変化球で、4回までに6つの三振を奪い0点に抑えました。

しかし、3点リードで迎えた5回にヒットと2つのフォアボールで2アウト満塁のピンチを招くと、ワイルドピッチで1点を失いました。

さらに、2塁3塁から三振に取ったボールをキャッチャーがそらして、パスボールで振り逃げとなり、悪送球も重なって2人のランナーがかえって同点とされ、ここでマウンドを降りました。
大谷選手は5回途中までに92球を投げて3失点、打たれたヒットは2本、三振は7つ奪い、フォアボールは5つでした。

大谷選手の公式戦登板は去年8月以来でしたが、勝ち負けはつかず、右ひじを手術する前の2018年5月以来となる勝利は持ち越しとなりました。

バッターとしては3打数1安打、ホームランによる1打点で3試合連続ヒットとなりました。

試合はエンジェルスが7対4でサヨナラ勝ちしました。

ベースカバーで交錯 チーム側「けがで交代ではない」

大谷選手は、同点に追いつかれた場面でホームのベースカバーに入って生還したランナーと交錯し、足を引きずりながら交代しましたが、エンジェルスのミナシアンゼネラルマネージャーは「翔平は大丈夫だ。ただ一般的な痛みがあり、あす再評価する。彼はけがのために交代したわけではない」とコメントしています。

大谷「投手のほうが緊張」

大リーグでは初めて投打の同時出場を果たした大谷選手は「緊張はもちろんした。投手のほうが緊張するものだと改めて感じた。全体的にはいいボールがいっていたと思うし、打つほうはほぼ完璧な内容だった。1つ公式戦でこういう形でできたというのはよかった」と二刀流の新たな形に手応えを得た様子でした。

5回に3失点と崩れた場面については「状況を見れば交代してもおかしくないところで我慢して使ってもらったので、なんとか応えたかったが、ああいう形になったのは悔しい。信頼度に関わってくるので、そういう意味でも抑えたかった」と反省したうえで「初戦で力が入りすぎていた。最後も三振なので、やりきったとも言えるが、欲を言えばもう少し楽にアウトを取れるんじゃないか」と振り返っていました。

また、最後はホームに生還したランナーと交錯して足を引きずって交代したことについては「最初は衝撃があったが、時間がたてば問題ないと思う。あすの試合は出るか分からないが、自分自身は大丈夫だと思っているので、状態を見てトレーナーと話して決めたい」と説明しました。

マッドン監督「本当にすごかった」

エンジェルスのマッドン監督は、投打で同時出場した大谷選手のプレーについて「完全な野球選手だった。100マイルのボールを投げ、100マイルを超える打球速度でホームランを打つ。本当にすごかったし、見ていて楽しかった」と興奮気味に話しました。

また、大谷選手が5回にコントロールに苦しみ満塁とした場面で続投させたことを問われると「彼が投げていたボールを見ていたか」と切り返し「フォアボールは出したが、すばらしいボールを投げていた」と変えなかった理由を説明していました。

翌日5日の試合については「休養させるつもりだ。まだ彼とは話していないが、きょうは投手と打者と両方の役割を果たした。必要があれば代打として出場するかもしれない」と話し、先発出場はさせない方針を示しました。

大リーグで「2番・ピッチャー」は118年ぶり

エンジェルスによりますと、大リーグの選手が「2番・ピッチャー」として先発したのは、カーディナルスのジャック・ダンリービー選手が1903年9月に出場して以来、118年ぶりだということです。

先発ピッチャーが指名打者制を使わずに打席に入るのは、最近では2016年6月に当時ナショナルリーグのジャイアンツに所属していたマディソン・バムガーナー投手が、アスレティックス戦で指名打者を解除し、9番に入った例があります。

この試合は指名打者制を採用しているアメリカンリーグのアスレティックスの主催試合で、ふだんから「9番・ピッチャー」として先発出場しているバムガーナー投手は指名打者を解除して打順に入り、ツーベースヒットを打ちました。投げては7回途中4失点で勝ち投手になっています。

大リーグ通算120勝をあげているバムガーナー投手は、バッティングを得意とすることで知られ、これまでに通算19本のホームランを打っています。

大谷 大リーグ通算ホームラン 日本選手で単独3位

大谷選手は、2番・ピッチャーで先発出場したホワイトソックス戦の1回にホームランを打ち、大リーグ通算ホームランを49本として、日本選手で単独3位となりました。

大谷選手は2日の試合で今シーズン1号を打ち、マリナーズでプレーした城島健司さんと通算ホームラン数で並んでいました。

大リーグの日本選手の通算ホームラン数、
▽1位はヤンキースなどで活躍した松井秀喜さんの175本で、
▽2位はマリナーズなどで活躍したイチローさんの117本となっています。