フィリピンと中国が非難の応酬 南シナ海 中国漁船停泊で

南シナ海のフィリピンの排他的経済水域に先月から多数の中国漁船が停泊している問題で、フィリピンの国防省は1か月がたってもまだとどまっている漁船があるとして中国政府を非難したのに対して、マニラにある中国大使館が強く反発し、非難の応酬となっています。

フィリピン西部パラワン島から西に300キロ離れた海域では、先月上旬、中国の漁船およそ220隻が停泊しているのが確認され、フィリピン政府は自国の排他的経済水域内だとして抗議し、中国側は天気が荒れたので停泊したなどと説明していました。

フィリピン国防省は3日、声明を出し、天気は回復しているのにまだ44隻の中国漁船がとどまっているとしたうえで「同じ場所に停泊し続ける理由がない。出て行くべきだ。われわれはばかではない」と激しいことばで中国政府を非難しました。

これに対してマニラにある中国大使館はフェイスブックに「ここは長年中国の漁民が漁をしてきた場所だ。プロらしさに欠けた言動で感情をあおるのはやめるべきだ」と投稿し強く反発しています。

フィリピン国防省は4日、さらに「南シナ海をめぐる中国側の主張は国際的な仲裁裁判で否定されている。完全な国際法違反だ」とする声明を出し、双方の非難の応酬となっています。

フィリピンのドゥテルテ大統領は中国との経済関係を重視し、これまで南シナ海問題を棚上げにしていて、今回、自身が就任する前にすでに申し立てが行われていた仲裁裁判の判断に言及するのは異例です。