新型コロナ フランス 変異ウイルス拡大 全土で3度目の外出制限
フランスでは変異した新型コロナウイルスの感染が拡大し、医療体制がひっ迫する事態となっていて、3日夜から、3度目となる全土での外出制限が始まりました。
フランスでは、イギリスで確認された変異ウイルスの感染が拡大し、一日の感染者数が6万人近くに上る日もあり、集中治療室では去年秋のピーク時を超える5200人以上が治療を受けるなど、医療体制がひっ迫しています。
このためフランス政府は、パリや北部の地域などで行ってきた住民の外出や小売店の営業を制限する措置を3日夜から全土に拡大しました。全土での外出制限は去年の春と秋に続いて3度目で、4週間にわたって行うとしています。
また、週明けからはこれまで「最後の手段」として実施してこなかった学校の閉鎖にも踏み切り、対面での授業は3週間行われない予定です。
ただ、過去2回の外出制限とは異なり、日中は自宅から10キロ圏内の移動は自由で、3月中旬から外出制限が行われているパリでは人出はほとんど減っておらず、今回の措置で感染を抑えられるか疑問視する声も上がっています。
マクロン大統領はこうした外出制限と合わせて集中治療室の病床を現在の7000から1万以上に増やすほか、各地にワクチン接種のための大規模な会場を設けて接種を加速させ、感染拡大に歯止めをかけたい考えです。