台湾 特急列車事故 線路に転落したトラックの運転手聴取

台湾東部の花蓮県で特急列車が脱線し51人が死亡した事故では、駐車中のトラックが線路に転落し、そこに走ってきた列車が衝突したとみられています。当局は、トラックのサイドブレーキがかかっていなかったか、故障していて転落した可能性もあるとみて、運転していた男性から詳しく事情を聴いています。

2日午前、台湾東部の花蓮県にあるトンネルの中で特急列車が脱線した事故では、これまでに乗客や運転士、51人が死亡し、180人以上がけがをしました。

列車は8両編成で、後ろの3両はトンネルの手前に出た状態で止まりました。

3日からは車両を移動する作業が行われていますが、トンネルの中の車両は損傷が激しく、作業は難航が予想され、台湾当局は、すべての車両を移動させて列車の運行を全面的に復旧させるには7日程度かかるとみています。

事故の現場には3日午後、多くの遺族が訪れ、線路が見える場所に立ち、亡くなった家族の名前を何度も呼んで「一緒に帰ろう」と、涙を流しながらことばをかけていました。

事故の原因について台湾当局は、トンネルの入り口近くの土手の上の工事現場に駐車していたトラックが、およそ20メートル下の線路に転落し、そこに走ってきた列車が衝突して脱線したためだとみています。

当局は、トラックのサイドブレーキがかかっていなかったか故障していた可能性もあるとみて、運転していた男性から詳しく事情を聴いています。

家族を亡くした乗客が事故の様子を…

台湾のメディアは、列車に乗っていた人のインタビューを伝えています。

このうち、先頭車両に乗っていて夫と2人の子どもを亡くしたという女性は「家族が鉄の板の下敷きになった。いすもすべて倒れてきて、曲がって変形し、子どもたちの足が挟まれた」と話していました。

一緒に乗っていた長女と孫娘を亡くしたという男性は「気付いたときには長女は血を流して倒れていた。父親として責任を果たせなかった。長女のひざの上に座っていた孫娘は、すでに亡くなっていた」と涙声で話していました。

事故があった日は連休初日とあって列車は満席で立っていた乗客も大勢いて、台湾メディアはこうしたことが多くの死傷者が出た背景にあるのではないかという専門家の見方を伝えています。

事故現場 遺族が亡くなった家族の名を何度も呼ぶ

事故の犠牲者たちの遺族が3日午後、現場を訪れ、亡くなった人の魂を呼び戻す伝統の儀式を行いました。

それぞれの遺族は位はいを持って線路が見える場所に立ち、亡くなった家族の名前を何度も呼んで「一緒に帰ろう」と、涙を流しながらことばをかけていました。

中国 習近平主席が哀悼の意

中国国営の新華社通信は3日午後、習近平国家主席が台湾で起きた列車の脱線事故に強い関心を寄せていると伝えました。

そのうえで、習主席は犠牲となった同胞に深い哀悼の意を表すとともに、けがをした人の一日も早い回復を願っているとしています。