ロシア 106歳女性がみずから進んでロシア製ワクチン接種と発表

ロシアで、安全性への懸念などから新型コロナウイルスのロシア製ワクチンの接種が進まないなか、2日、106歳の女性がみずから進んで接種したと発表され、政権側は接種を少しでも拡大させたいねらいがあるとみられます。

ロシアでは、プーチン政権がこれまでに、ロシア製のワクチンを複数承認するなどワクチンの開発に力を入れています。

その一方で国民の間では、安全性への懸念などから接種に消極的な声も根強く、ワクチンの1回目の接種を受けた人は人口の5%にとどまるなど、接種が進んでいません。

こうした中、2日、ロシア南部のボルゴグラード州の政府は、高齢者施設で暮らす106歳のエリザベータ・ボイコワさんが、ロシア製ワクチン「スプートニクV」を接種したと発表しました。

発表では、ボイコワさんは第2次世界大戦で夫を亡くしたあともたくましく生き抜いたなどと生い立ちを紹介し、今回みずから接種を希望したということです。

この施設の関係者はNHKに対して、「ボイコワさんは2回の接種を終えたが元気な様子だ」と話しています。

政権側としては、100歳を超える高齢者の接種を発表することで、ロシア製ワクチンの接種を少しでも拡大させたいねらいがあるとみられます。