ミャンマー 軍の空爆続く 住民約2万人が避難 国境へ移動も

ミャンマーでは、軍が南東部のカレン州で空爆を続けています。デモ隊に加勢している少数民族の武装勢力をねらったものですが、空爆から逃れようと住民およそ2万人が山岳部に避難し、一部は隣国タイとの国境に向けて移動する事態となっています。

ミャンマーでは、2日も最大都市ヤンゴンや第2の都市マンダレーなどで軍に抗議するデモが続いていて、治安部隊が発砲し、けが人が出ていると伝えられています。

現地の人権団体によりますと、クーデター以降、軍による市民への弾圧でこれまでに543人が死亡しました。

一方軍は、デモ隊に加勢して軍の基地を攻撃した少数民族の武装勢力に対し、1か月間の停戦を呼びかけていますが、そうした中でも、1日も武装勢力をねらってカレン州で空爆を行いました。

現地メディアなどによりますと、カレン州では、空爆から逃れようと、住民およそ2万人が山岳部に避難して洞窟などに隠れていて、また、一部の人たちは再び隣国タイの国境に向けて移動する事態となっています。

一方、アウン・サン・スー・チー氏が率いる政党の議員らで組織された「連邦議会代表委員会」は、軍事政権下で制定され、軍が政治に関わることを保証している現在の憲法を拒否するよう国民に呼びかける声明を出し、軍をけん制しました。
「連邦議会代表委員会」の国連特使を務めるササ氏は、潜伏先から行ったNHKとのインタビューで「少数民族の武装勢力などを含めて、われわれが暫定憲法の準備を進める」と述べ、少数民族の武装勢力との連携を一段と強化する考えを示しました。

自民 新規ODA供与に慎重期すことなど 政府に求める

ミャンマーで軍による市民への弾圧が続く中、自民党の外交部会などのメンバーが加藤官房長官と面会し、民間人への暴力の即時停止を軍に働きかけることに加え、新規ODA=政府開発援助の供与に慎重を期すことなどを求める決議文を手渡しました。

ミャンマーで軍による市民への弾圧が続き、事態が悪化していることを受けて、自民党の佐藤正久・外交部会長らが2日、総理大臣官邸で加藤官房長官と面会し、ミャンマー情勢に関する決議文を手渡しました。

決議文では、政府に対し子どもを含む民間人に対する暴力の即時停止や、アウン・サン・スー・チー国家顧問を含む関係者の解放などを軍に働きかけることに加え、ミャンマーに対する新規のODA=政府開発援助の供与には慎重を期すよう求めています。

これに対し、加藤官房長官は「日本はさまざまなパイプがあるので、経済的手段を使うことも大事であり、しっかり対応したい」と述べたということです。

面会のあと佐藤部会長は記者団に対し「軍が持っている銃は国民を守るためのものであり、国民に発砲して死亡させるものであってはならず、言語道断だ」と述べました。

中国外務省報道官「圧力かけるべきではない」

国連安全保障理事会で、ミャンマーへの制裁に中国とロシアが反対したことについて、中国外務省の華春瑩報道官は2日の記者会見で「中国は、国際社会が、内政不干渉という国際的な基本原則を堅持するという前提のもとで、ミャンマー国内の政治的な和解のために良好な環境を作り出すべきだと考えている。差し出がましく圧力をかけるべきではない」と述べ、制裁に賛同しない姿勢を崩しませんでした。

そのうえで華報道官は、今月にもミャンマー情勢をめぐってASEAN=東南アジア諸国連合の首脳会議が開かれることを念頭に「中国は、ASEANの首脳会議ができるだけ早く開かれて仲介や調停を行うことを支持する」と述べました。