国連安保理 ミャンマー軍の暴力を強く非難も 手詰まり感

国連の安全保障理事会は1日、前日の緊急会合での協議を受け、ミャンマーでの平和的な抗議デモに対する軍の暴力を強く非難しました。
しかし、中国やロシアの反対で軍の暴力を止めるための具体的な措置は打ち出せないままで、市民への弾圧が続いているにもかかわらず、手詰まり感が出ています。

ミャンマーで、治安部隊による発砲などで500人以上の市民が犠牲になっている事態を受けて、国連の安全保障理事会は先月31日、ミャンマー軍によるクーデター以降、3度目の緊急会合を開きました。

そして、翌日の1日夕方、今月の議長国ベトナムは「情勢の急速な悪化に深刻な懸念を表明するとともに平和的な抗議デモに対する暴力の行使と、女性や子どもを含む数百人の市民の死を強く非難した」と発表しました。

そのうえで「ミャンマー軍に対して最大限の自制を求める」とし、アウン・サン・スー・チー国家顧問やウィン・ミン大統領を含めたすべての拘束者の即時解放を改めて求めました。

ただ「暴力を強く非難」などの表現は、前回の会合後に発表された議長声明とほぼ同じ内容のうえ、今回の発表は議長声明や報道機関向けの声明より格下の談話となっています。

今回の会合でも、欧米諸国が武器の禁輸などの制裁を求めたのに対し、中国やロシアが反対して安保理として具体的な行動を打ち出すことはできず、市民への弾圧が続いているにもかかわらず、手詰まり感が出ています。

茂木外相“軍と対立する勢力との対話働きかけ”

ミャンマー情勢をめぐり、茂木外務大臣は衆議院外務委員会で、事態の沈静化に当たってはミャンマー軍とアウン・サン・スー・チー氏が率いる政党をはじめ対立する勢力との対話が重要だと指摘し、それぞれに働きかけていく考えを示しました。

この中で茂木外務大臣は、日本がミャンマー軍に制裁を科す可能性について「制裁をしてすぐに解決するのであればそうするが、そう簡単ではない。どこかの国が制裁をやったから自分もやろうというのは、生産的な結果につながるとは思わない」と述べました。

そのうえで「最終的にはミャンマー国内で対立する人たちが対話を行い、解決の着地点の方向性を見いだし、それを国際社会で後押しする方向が必要だ」と述べ、ミャンマー軍と、これに対立するアウン・サン・スー・チー氏が率いる政党や少数民族の武装勢力との対話を働きかけて行く考えを示しました。