セブンーイレブン 店舗明け渡し拒む対抗措置で駐車場に別店舗

「セブンーイレブン」のフランチャイズ契約の解除の理由をめぐって、24時間営業を自発的にやめた東大阪市の店舗の元オーナーと本部が対立している問題で、本部側は1日、店舗の明け渡しを拒んでいる元オーナーへの対抗措置として、この店舗の駐車場に別の仮店舗を設置する工事を始めました。

「セブンーイレブン」の東大阪市の店舗の元オーナーで、営業時間を自発的に短縮したあと本部からフランチャイズ契約を解除された松本実敏さんは、不当な意趣返しだと主張して裁判を起こしたのに対し、本部側も契約解除は接客態度の苦情が多いことなどが理由だとして、逆に松本さんに店舗の明け渡しを求める訴えを起こしています。

双方が対立したまま裁判が続く中、本部側は1日、この店舗の駐車場に別の仮店舗を設置する工事を始めました。

本部側は、周辺の住民からオーナーを変更して営業を再開することを希望する声があるとして、土地も本部が地主から借りているので工事に踏み切ったと説明しています。
一方、工事の様子を確認にきた松本さんは「前代未聞の強行突破で『不当な工事はやめてください』『法律のもとで争いましょう』と言いたいです。抗議はしますが、本来の裁判に集中したいので、やらせておくしかない」と話しています。

セブンーイレブン本部と店舗元オーナー 対立の経緯

コンビニエンスストア「セブン‐イレブン」の本部とフランチャイズ契約を結んで「東大阪南上小阪店」を経営していた松本実敏さんは、2年前の平成31年2月、人手不足などを理由に24時間営業を自発的にやめました。
その年の12月、松本さんは本部から契約を解除されました。

これについて松本さんは「時短営業への意趣返しで、ほかの店舗のオーナーへの見せしめにするための不当な契約解除だ」などと主張して、大阪地方裁判所にオーナーとしての地位確認を求める訴えを起こしました。

これに対し、本部側も「契約解除は、松本さんの接客態度などへの苦情が多く、ブランドイメージを傷つけられたことが理由で、時短営業とは関係ない」と反論し、逆に店舗の明け渡しなどを求める訴えを起こしていました。

双方が真っ向から対立して裁判が続く中、本部側は先週、松本さんに対して3月29日の月曜日正午までに無条件で店舗を明け渡さなければ、直ちに別の仮店舗の設置工事を始めると通告しました。

周辺の住民から、オーナーを変更して営業を再開することを希望する声があることや、店舗がある土地は地域貢献することを目的に、本部が地主から借りていることなどを理由にあげていました。

こうした本部の方針に、裁判外で双方の対立が激化することを懸念した裁判所が介入し、いったんは本部側も29日月曜日の着工は見送りました。

しかし、松本さんが31日に、店舗を明け渡したら本部側が裁判で勝ったような印象を与えることになるとして、応じない考えを示したため、本部側は4月1日朝から仮店舗を設置する工事を始めました。

本部は、仮店舗の営業を4月末ごろに直営で開始するとしています。

周辺の住民は

「セブンーイレブン」の本部が元オーナーへの対抗措置として別の仮店舗を設置する工事を始めたことに、周辺の住民からは、さまざま意見が聞かれました。

近くで包材屋を営む60代の男性は「この辺りは別のコンビニまで遠く、近所の人はみんな早く店舗の営業を再開してほしいと思っています。便利になるのでよかったです」と話していました。

近くに住む10代の大学生の女性は「コンビニができると便利です。ただ、同じ場所に2つの店舗がある状況を見た人は、何があったのか気になると思います」と話していました。

近くに住む70代の女性は「同じ場所にできると聞いて驚きました。裁判がいつまで続くのか疑問ですし、円満にやっていけず意地の張り合いになっているように思います」と話していました。

セブンーイレブン広報「やむにやまれぬ形に」

仮店舗の工事について「セブンーイレブン」本部の広報担当、中田智史さんは「松本さんには、繰り返し任意の明け渡しの話をしたが最終的に応じてもらえず、やむにやまれぬ形となった。裁判所からも正当な権利行使だと聞いていて、地域の皆さんにとって安心安全で、近くて便利な店にしたいです。裁判でも引き続き、契約解除の有効性と店舗の明け渡しを訴えていきたい」と話していました。