消費税含めた価格の「総額表示」 きょうから義務づけ

商品やサービスの価格を消費税を含めて表示する「総額表示」が1日から義務づけられました。消費者にとっては、実際に支払う価格が分かりやすくなる一方、事業者からは値上げのような印象を持たれ、売り上げが落ち込まないかと懸念する声も出ています。

商品やサービスの価格表示は、消費税率が5%から8%に上がる前の2013年10月に、税抜きでの表示を条件付きで認める特別措置法が施行されましたが、31日で効力がなくなりました。

これに伴い1日から消費税を含めた「総額表示」が義務づけられました。

例えば、本体の価格が1000円の商品やサービスの場合、事業者は税込みの価格である1100円と表示することが必要になります。

税込みと税抜きの両方の価格を表示することも認められますが、政府は税込み価格の表示を極端に小さくしないよう求めています。

総額表示の義務化によって、消費者にとっては実際に支払う金額が分かりやすくなります。

一方で、事業者からは値上げのような印象を持たれて売り上げが落ち込まないかと懸念する声もあり、なかには売り場の値札などを総額表示に変えても、見た目の価格が変わらないよう値下げに踏み切る動きもあります。

買い物客「しっかり見たい」

スーパーなど小売業界では、これまで税抜きで表示していた価格を税込みで表示することで消費者が「価格が高くなった」と感じて買い控えにつながるのではないかと懸念する声もあります。

こうした中、東京 足立区のスーパーでは買い物客に少しでも安く感じてもらおうと、1日以降も税込みの総額だけでなく、税抜きの本体価格も合わせて表示することにしていて、先月中旬ごろから2種類の価格が表示された新しい値札に取り替える作業に追われていました。

このスーパーでは税抜きと税込みの2種類の価格を1枚の値札に印刷できる1台数十万円の機械を3台導入しました。

果物や野菜など、その日の仕入れによって価格が変わる商品は、この機械で印刷した値札を1品ずつ貼り付けることにしています。

買い物に来た50代の女性は総額表示について「高くは感じますが税込みで表示されたほうがわかりやすくなります。店によって対応が違うようなのでしっかり見たいと思います」と話していました。

日本チェーンストア協会の調査では、2004年4月に総額表示が義務づけられた際に、全国のスーパーの売り上げが前の年の4月と比べて4.4%減少しました。

消費者が「値上がりした」と感じ、買い控えにつながった面もあったとみられています。

ベニースーパーの赤津友弥本部長は「総額表示でも値上がりと思われないよう、客の反応を見ながらさまざまな工夫を検討していきたい」と話しています。