“ネタバレサイト” セリフ無断掲載は著作権侵害 東京地裁

いわゆる「ネタバレサイト」に、連載中のマンガのほぼすべてのセリフが無断で掲載されていたことについて、東京地方裁判所が著作権の侵害にあたると判断し、サーバーの管理会社に発信者の情報の開示を命じる判決を言い渡したことがわかりました。

マンガを連載している大手出版社側は、セリフの丸写しが著作権侵害にあたると明確に認められたのは画期的だとしています。

小学館のマンガアプリで連載されているマンガ、「ケンガンオメガ」の作者は、ネタバレサイトにマンガのほぼすべてのセリフが無断で掲載され、著作権を侵害されたとして、発信者情報の開示を求めました。

東京地方裁判所の柴田義明裁判長は3月26日の判決で、▽著作者が作品を無断で複製されない「複製権」と▽無断で公衆に向けて発信されない「公衆送信権」の侵害に当たると判断しました。

そのうえでサーバーの管理会社に対し、発信者情報の開示を命じました。

小学館の代理人の弁護士は、ネタバレサイトのセリフの丸写しが著作権侵害にあたると明確に認められたのは画期的だとしています。

ネタバレサイトにはおととし1月から去年5月まで、合わせて63話のセリフや絵の一部が無断で掲載されていたということです。

小学館のマンガワン編集部は「マンガのすべての内容を詳細に投稿するサイトが続々と出現し、重大な問題となっている。大変な苦労の上に作品を生み出した著作者の権利を守るため、あらゆる侵害行為に対し、今後も断固とした対応を行っていく」とコメントしています。

業界は“ネタバレサイト”に危機感

出版業界は、連載しているマンガの内容をネットに無断で公開する「ネタバレサイト」や「トレンドブログ」と呼ばれるサイトが次々に現れることに危機感を強めています。

投稿者はマンガの発売日などにすべての内容をそのまま掲載することによって、多大な広告収入を得ているとみられています。

3年前には大量のマンガをそのまま無断で公開した海賊版サイト「漫画村」による著作権侵害が社会問題となり、その後、運営者らが逮捕・起訴されました。

最近ではマンガそのものではなく、今回のようにセリフなどの文字をそのまま掲載するサイトが増えているということです。

また小学館の代理人の弁護士は、コロナ禍で在宅時間が増えたことも背景に海賊版サイトの閲覧が増え、被害が拡大しているとみているということです。

出版業界では著作権を侵害している悪質なサイトに対して法的な措置を取るなど、対策を進めています。