JR日高線 鵡川~様似間あす廃止 地元住民から惜しむ声 北海道

北海道のJR日高線の鵡川ー様似間が1日に廃止されます。地元の住民からは鉄道の廃止を惜しむ声が聞かれました。

JR日高線は、6年前の高波による被害などを受けて鵡川ー様似間で運休が続いていて、1日に、この区間の鉄道が廃止されバスに転換することが決まっています。

日高線の終着駅になる鵡川駅には「ありがとう日高線!鵡川ー様似間」と書かれた看板が設置され、地元の住民からは鉄道の廃止を惜しむ声が聞かれました。

町内に住む60代の女性は「きれいな海岸線の景色を売りに、観光面でも大きく貢献してきたので、なくなると寂しいです。廃止してほしくありませんが、経営的にはそうするしかなかったと思います」と話していました。

鵡川駅には朝から多くの鉄道ファンなどが集まり、列車や線路の写真を撮ったあと、様似行きの代行バスに乗り換えていました。

愛知県から訪れた50代の男性は「沿線は自然豊かで馬を見ることもできたので、鉄道がなくなると寂しくなります。バスに転換した場所は寂れていくイメージがあるので地域の方には頑張ってほしい」と話していました。

鵡川ー様似間では、1日から駅と沿線の学校や病院などを結ぶ転換バスの運行が新たに始まります。

JR北海道 “廃止しバス転換など進めたい”区間 3つ目の廃線

JR日高線の鵡川駅と様似駅の区間は、太平洋沿岸の116キロに及び、観光や住民の生活路線としての役割を担ってきました。

しかし、平成27年の高波やその後の台風と大雨による被害を受けて運休が続き、バスによる代行運転が行われてきました。

JR北海道は平成28年、復旧させたとしても赤字が続き、路線の維持が難しいなどとして復旧を断念し、鉄道を廃止してバスに転換させたいという意向を示しました。

その後、新ひだか町など沿線の7つの町とバス転換に向けた協議を進め、去年10月、廃止することで合意しました。

経営悪化が続くJR北海道が平成28年、鉄道を廃止してバス転換などを進めたいとした区間は、
▽日高線の鵡川―様似間のほか、
▽石勝線の新夕張―夕張間、
▽学園都市線の北海道医療大学―新十津川間、
▽留萌線の深川―留萌間、
▽根室線の富良野―新得間の5つです。

このうち、石勝線の新夕張―夕張間と学園都市線の北海道医療大学―新十津川間は廃線になり、すでにバス路線に転換しています。

廃線になるのは今回が3つ目で、残りの、留萌線の深川―留萌間や根室線の富良野―新得間は協議中となっています。

“列車の代行バス”も最後の運行

JR日高線の鵡川―様似間では、6年前に高波の被害などを受け、運休した列車に代わってJRが代行バスを走らせていましたが、鉄道の廃止に伴い31日が最後の運行となりました。

新ひだか町の静内駅の停留所では代行バスが停車すると地元の高校生たちが乗り込みました。

バスの車体にはバトンを受け渡すイラストとともに「ありがとう代行バス こんにちは転換バス」という文字が書かれていました。

町内の高校に通う女子生徒は「代行バスは本数がたくさんあり通学で使いやすかった。これから少し不便になります」と話していました。

また、終着駅の様似駅には「ありがとう!日高本線」と書かれたパネルや寄せ書きのボードが用意され、訪れた人たちがバスを待つ間に記念写真を撮って名残を惜しんでいました。

埼玉県から訪れた60代の男性は「代行バスの車窓からは子馬の様子が見えてすばらしい景色だった。廃止は寂しいがしかたがない」と話していました。