諏訪之瀬島で爆発的な噴火 噴火警戒レベル3に 鹿児島 十島村

鹿児島県の諏訪之瀬島で30日から爆発的な噴火が増え、30日夜から31日未明にかけて大きな噴石が火口から1キロ近くまで飛んだのが2回、確認されました。このため気象庁は午前3時30分、諏訪之瀬島の噴火警戒レベルを2から3に引き上げ、御岳火口からおおむね2キロの範囲で大きな噴石に警戒するよう呼びかけています。

気象庁によりますと、諏訪之瀬島では30日朝から爆発的な噴火が増えるなど火山活動が高まっていて、昨夜10時すぎと31日午前3時ごろに、大きな噴石が火口からおよそ800メートルの場所まで飛んだのが相次いで確認されました。

諏訪之瀬島の噴火警戒レベルはこれまで「2」で、気象庁はおおむね1キロの範囲で警戒を呼びかけていましたが、これを超える場所まで噴石が飛ぶおそれがあるとして、午前3時30分、火口周辺警報を発表して噴火警戒レベルを入山規制を示す「3」に引き上げ、御岳火口からおおむね2キロの範囲で大きな噴石に警戒するよう呼びかけています。

諏訪之瀬島では去年12月にも大きな噴石が1キロ余り飛ぶ噴火が発生し噴火警戒レベルが一時「3」に引き上げられたほか、今月に入って再び、爆発的な噴火が相次いでいました。

諏訪之瀬島の集落は、今回、噴石が飛んだ場所よりさらに南側で、火口からおよそ4キロ離れています。

気象庁「火口から2キロの範囲で大きな噴石が飛散する可能性」

気象庁は午前5時30分から会見を開き、中村浩二火山監視課長が「諏訪之瀬島ではきのう午後10時5分ときょう午前2時57分、大きな噴石が火口から1キロ近くまで達する爆発が発生し、噴火活動が活発となっている。今後も火口からおおむね2キロの範囲では大きな噴石が飛散する可能性がある」と述べました。

そのうえで「御岳火口からおおむね2キロの範囲では、弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してほしい。風下側では火山灰だけでなく、小さな噴石が風に流されて降るおそれがあるので注意が必要だ。今のところ地殻変動に大きな変化は観測されていないが、今後の情報には留意してほしい」と呼びかけました。

諏訪之瀬島とは

鹿児島県の諏訪之瀬島は、種子島や屋久島の南西にあるトカラ列島のほぼ中央に位置する周囲の長さが27キロほどの火山島です。

鹿児島県十島村によりますと、去年12月1日時点で、島には40世帯81人が住んでいるということです。

島のほぼ中央には標高799メートルの御岳があり、繰り返し噴火が発生していて、平成25年12月には1か月の間に247回の爆発的な噴火が観測されるなど活動が活発になりました。

その後も爆発的な噴火はたびたび発生していて、平成29年8月には噴煙が観測を始めてから最も高い2800メートルまで上がっていることが確認されました。

去年は、11月以降、活動が高まり、12月には爆発的な噴火が460回発生しました。

このうち去年12月28日の午前3時前に発生した噴火では、大きな噴石が御岳火口から南東へ1.3キロの場所に飛び、気象庁は「噴火速報」を発表し、噴火警戒レベルを2から3に引き上げました。

その後、火山活動が低下したため、気象庁は、ことし1月14日、噴火警戒レベルを2に引き下げました。

ただ、今月に入って再び活動が活発になっていて、6日には爆発的な噴火で大きな噴石が火口から900メートルの場所まで飛んだほか、30日も火口から800メートルまで飛散していました。

気象庁は今後も火口周辺に影響を及ぼす噴火が発生するおそれがあるとして、噴火警戒レベル2の火口周辺警報を継続し、火口からおおむね1キロの範囲では噴火に伴う大きな噴石に警戒するよう呼びかけていました。

昭和31年以降は毎年のように噴火

江戸時代の1813年には御岳の山頂付近から南南西に伸びる火口列で大規模な噴火が発生し、溶岩流が海まで流れ出したほか、山が崩れて一気になだれ落ちる岩屑なだれも発生しました。

この噴火で住民は全員避難し、70年にわたって無人島になりました。

その後、明治17年の噴火でも溶岩流が海にまで達したほか、昭和31年以降は毎年のように噴火を繰り返しています。