新型コロナ 抗体多くの人が保有せず 厚労省が調査結果公表

去年12月に、国が5つの都府県で実施した新型コロナウイルスの抗体保有率の調査結果が確定し、東京は1.35%、大阪、宮城、愛知、福岡はいずれも1%を下回りました。

新型コロナウイルスに感染すると「抗体」と呼ばれるたんぱく質が作られ、血液中に抗体があるかを検査することで、過去に感染していたかが分かります。

厚生労働省は、去年12月に東京都や大阪府など5つの都府県で20歳以上の男女合わせておよそ1万5000人に抗体検査を実施し、30日に確定値を公表しました。

それによりますと、抗体を保有していた人の割合は、
▽東京都が1.35%で、2月に公表された速報値を0.44ポイント上回ったほか、
▽愛知県が0.71%
▽大阪府が0.69%
▽福岡県が0.42%
▽宮城県は0.14%でした。

厚生労働省は「地域差があるものの、依然として多くの人が抗体を保有していないことが確認された。欧米に比べても低い水準で、引き続き基本的な感染対策の継続が推奨される」としています。

また同じ時期にPCR検査などで感染が確認されていた人の割合は、
▽東京都が0.32%
▽愛知県が0.15%
▽大阪府は0.26%
▽福岡県は0.12%
▽宮城県は0.06%でした。

抗体検査の結果との開きについて、厚生労働省は「単純な比較はできず、検査でも感染者の一定の把握はできていると認識している」としています。