国宝 犬山城の天守 調査で現存する最古の天守との裏付け 愛知

愛知県の国宝 犬山城の天守は、秀吉と家康が争った小牧長久手の戦いの直後に建てられたとみられ、これまで考えられていたより50年ほど新しいものの、現存する最も古い天守であることが裏付けられたことが名古屋工業大学大学院などが行った建築材の調査で分かりました。

愛知県犬山市にある犬山城の天守は、昭和36年から行われた大規模な修理に伴う調査の結果、2階までの下層階は1537年ごろに織田信長の叔父の信康が建築し、3、4階はそのおよそ60年後に増築されたという説が有力でした。

犬山市の依頼を受けた名古屋工業大学大学院の麓和善教授らが、おととしから初めて年輪年代法という手法で分析したところ、柱やはり、床板など天守の主な建築材は、いずれも西暦1585年からの3年間に伐採されていて、1階から4階まで一気に建設されたとみられることが分かったということです。
この時期は、豊臣秀吉と徳川家康が争った小牧長久手の戦いの直後で、犬山城は信長の次男の信雄の勢力圏にあったということです。

市によりますと、これまで考えられていたより50年ほど新しいものの、関ヶ原の戦いより前にあたり、現存する天守の中では最も古い天守であることが裏付けられたということです。

専門家「今回の調査は非常に重要な意味を持つ画期的な成果」

調査にあたった名古屋工業大学大学院の麓和善教授は「今回の調査によって犬山城の天守が最初からほぼ、今の形で建てられたことが分かった。年代が科学的に特定できたので非常に重要な意味を持つ画期的な成果だ」と話しています。

また、調査に協力した奈良文化財研究所の光谷拓実客員研究員は「犬山城の目に見える建材をすべて調査した。創建の経緯の解明に役割を果たせたと思う」と話していました。