神奈川 黒岩知事 病床全体の使用率改善も“再拡大に警戒必要”

新型コロナウイルスをめぐって、神奈川県内では感染状況を示す指標の1つの「病床全体の使用率」が4か月半ぶりにステージ3の基準を下回った一方、感染経路がわからない人の割合は増えていて、黒岩知事は、今後の感染の再拡大に警戒が必要だとしています。

黒岩知事は29日の会見で、病床全体の使用率が去年11月以来、4か月半ぶりに、ステージ3の基準となる20%を下回り、18.9%になったことを明らかにし、今のところ感染は抑えられているという認識を示しました。

しかし、その一方で、感染経路がわからない人の割合が再び増えて、ステージ3の基準の50%を超えたほか、20代や30代の若者の感染が増えているとして、今後の感染の再拡大に警戒が必要だと述べました。

黒岩知事は、「依然として安心できる状況とは言えない。謝恩会や入学式など、みんなで集まりたくなるイベントの季節になるが、感染を再拡大させないため、もうしばらく我慢してほしい」と述べました。

また、国が、変異ウイルスの調査を感染者全体の40%程度にまで増やすよう求めていることについて、民間の検査機関への依頼を検討しているとしたうえで、国に、検査を依頼するための費用を負担するよう求める考えを示しました。