「がんばろう!石巻」の看板など設置 復興祈念の公園が開園

東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県石巻市の沿岸に、犠牲者を追悼して教訓を伝える大規模な公園が28日、開園しました。

開園した「石巻南浜津波復興祈念公園」は国と宮城県、石巻市が震災の犠牲者を追悼して教訓を後世に伝えようと、津波で大きな被害を受けたかつての住宅地に整備しました。

およそ40ヘクタールの園内には、祈りをささげる広場や犠牲者の名前が刻まれた慰霊碑、それに被災した人が震災直後から掲げている「がんばろう!石巻」の看板などがあります。

28日は新型コロナウイルスの影響で開園式典が中止となりましたが、開園時間の午後1時半になると地元の住民などが訪れ、広場で献花をして、海に向かって黙とうをささげました。

一方、28日にオープンする予定だった園内の展示施設は、新型コロナの感染状況を踏まえて開館を当面見送ることになりました。

公園を整備した東北国営公園事務所の佐々木貴弘所長は「感染が落ち着いた時に展示施設で教訓を発信できるように準備を進めたい」と話していました。

「がんばろう!石巻」の看板 犠牲者を悼み記憶伝える場所に

開園した公園の敷地内には「がんばろう!石巻」と書かれた縦2メートル、横11メートルの看板が立っています。

看板はもともと自宅と仕事場が津波で流された黒澤健一さん(50)が、東日本大震災から1か月後、津波に負けない気持ちを表そうと自宅の跡地に掲げたものです。

公園などの造成工事にともない、5年前に今の場所に移され、看板も新しくしました。

看板は被災した人たちを励ますメッセージとして多くの人に知られるようになり、毎年3月11日には追悼の灯籠をともす行事が行われるなど、今では犠牲者を悼み、記憶を伝える場所にもなっています。

公園の開園について黒澤さんは「地元のわたしたちも運営に携わり、思いのこもった公園になればいいと思います。追悼や伝承も大切だが、多くの方が利用し、笑い声が聞こえる公園にもなってほしいです」と話していまました。

現在の看板は2代目で老朽化してきたため、黒澤さんは地元の中学生とともに作った新たな看板を来月11日に立てる予定です。