国際

ブラジル 新型コロナの死者 連日3000人超 医療体制崩壊の危機

新型コロナウイルスの感染拡大が深刻なブラジルでは1日の死者が3000人を超える日が続き、外出制限などの感染対策が進まない中、医療体制が崩壊する危機にひんしています。
ジョンズ・ホプキンス大学のまとめによりますと、ブラジルの1日当たりの感染者は2月から増加傾向が続き、3月27日の時点で平均9万人以上となっています。

また、1日に報告される死者数も3月26日に3650人、27日には3438人と、連日3000人を超え世界でも最悪の状況です。

感染者の増加にともない医療機関の負担も深刻になっていて、ブラジルの研究機関によりますと、ICU=集中治療室の使用率は半数以上の州と首都ブラジリアで90%を超えています。

地元メディアは、大勢の患者がICUに入院している様子や病院の廊下で治療を受けている状況を伝えています。

ボルソナロ大統領は経済活動を優先する立場から、全国的な外出などの規制には消極的な立場を続けています。

また、一部の州では独自に導入されている規制を守らない人も多く、感染対策は徹底されていません。

ワクチンの接種も始まっていますが、3月27日の段階で接種を完了した人は人口の1.9%にとどまっています。

専門家は「ブラジルは医療崩壊の寸前だ」として、この状況が続けば7月には死者は50万を超え、現在、死者の数が最も多いアメリカを超えると予測しています。

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