東京パラ アーチェリー 男女4選手が日本代表内定確実に

東京パラリンピック、アーチェリーの日本代表の最終選考会が行われ、2012年のロンドンパラリンピックで5位に入賞した永野美穂選手など4人が代表内定を確実にしました。

東京 江東区で開かれたパラアーチェリーの最終選考会は、27日から2日間にわたって4種目が行われ、矢を72本ずつ3回放ち、その合計点で競いました。

28日は時折、強い雨が降る厳しい条件の中で行われ、先端に滑車のついた弓を使う女子個人コンパウンドではロンドンパラリンピックで5位に入賞した42歳の永野選手が正確に矢をコントロールして612点をマークし、27日の成績と合わせて1891点で、2大会ぶりのパラリンピック代表の内定を確実にしました。

また、男子個人コンパウンドは、37歳の宮本リオン選手が合わせて2039点の高得点で、初めての代表内定を確実にしました。

一般的な弓を使う男子個人リカーブでは、31歳の長谷川貴大選手が1849点をマークし、3大会ぶりの代表内定を確実にしました。

このほか、先月、病気で亡くなった仲喜嗣選手が出場枠を獲得した車いすを使う男子個人W1では、ただ1人の出場となった29歳の大山晃司選手が1848点で、初の代表内定を確実にしました。

4人は29日に開かれる連盟の理事会で、東京パラリンピックの日本代表に正式に内定します。

永野美穂「1本1本集中して放つことができた」

永野美穂選手は愛媛県今治市出身の42歳。

10代後半ごろの病気が原因で左腕が動かなくなり、26歳のときに以前から興味のあったアーチェリーを始めました。

初出場だった2012年のロンドンパラリンピックで5位に入賞するなど、口で弦を引くスタイルで、国内外の数多くの大会で実績を残してきました。

永野選手は「きょうは雨も強く厳しい条件だったが1本1本を集中して放つことができた。内定という実感はまだわいていないが、これから実感するとともに責任も生まれてくるのではないかと思う」と話しました。

そのうえで「東京パラリンピックでの目標は金メダルを獲得すること。そのために本番に向けて見つかった課題を修正してパワーアップしていきたい」と話していました。

宮本リオン「内定が確実となり ほっとしている」

宮本リオン選手は千葉県市川市出身の37歳。

野球のクラブチームでプレーしていた25歳のときに、病気で両足にまひが残りました。

リハビリの一環で27歳のときにアーチェリーを始め、5年後の2015年に初めて日本代表として世界選手権に出場しました。

2018年にイタリアで行われた国際大会の混合団体で優勝するなど、実力をつけていました。

宮本選手は「内定が確実となってほっとしている。1年の延期を練習する時間が増えたと前向きにとらえて、体作りや弓のチューニングに費やせたことが成長につながっていると思う」と話していました。

そして「今の実力でどこまでいけるかはわからないが、自分のベストを尽くして1つでもいい順位に少しでもいいメダルを取るという気持ちで東京パラリンピックに臨みたい」と力強く語りました。

長谷川貴大「今の実力では通用しない もっと練習を積みたい」

長谷川貴大選手は千葉県船橋市出身の31歳。

小学3年生のときの病気が原因で右足が義足となり、両親の勧めで小学5年生でアーチェリーを始めました。

17歳のときには国際大会で優勝し、19歳で出場した北京パラリンピックでは団体で4位に入るなど、早くから世界の舞台で実績を残してきました。

長谷川選手は「これまで準備してきた成果を出すことができてよかった。内定確実は素直にうれしい」と話しました。

そして「今の実力のままだとパラリンピックでは通用しないと思うのでもっと練習を積みたい。実力をつけてメダルを獲得できるよう頑張りたい」と本番を見据えていました。

大山晃司「先月亡くなった仲さんの気持ちを背負って」

大山晃司選手は千葉県松戸市出身の29歳。

両手足に障害がありますが、比較的動く左手で弓を持ち、口で弦を引いて矢を放ちます。

20歳のときスポーツ中の事故で、けい椎を損傷して車いす生活となり、4年後にアーチェリーを始めました。

警視庁に勤めながら競技歴わずか1年で全国大会で優勝して頭角を現し、そのよくとしからは国際大会でも実績を残していました。

大山選手は、出場枠を獲得しながら先月、病気で亡くなった仲喜嗣選手についてふれ「仲さんのことは残念でいっぱいだが、東京パラリンピックでは仲さんの気持ちを背負ってぶつけていきたい」と話しました。

そのうえで「パラリンピックは他の大会と雰囲気が違うと言われているし世界中から強い選手が集まるのでとても楽しみだ。決勝の舞台に立ってメダルをねらいにいきたい」と意気込みを述べました。