コロナ重症者のリハビリ 4割超の医療機関で行われず 学会調査

新型コロナウイルスで重症となった患者の後遺症対策として、集中治療室にいるうちからリハビリを始めることが推奨されていますが、専門の学会の調査で、人工呼吸器などの治療を行う医療機関の4割以上で、こうした早期のリハビリが行われていなかったという結果がまとまりました。

新型コロナウイルスにより人工呼吸器やECMO=人工心肺装置などの治療を受ける患者について、日本集中治療医学会は、後遺症対策として、集中治療室にいるうちから手足を動かしたりするリハビリを始めることを推奨しています。

こうしたリハビリの実施状況について、日本呼吸ケア・リハビリテーション学会などのグループが、去年7月から9月にかけて全国のおよそ1000の医療機関を対象にアンケート調査を行い、288の医療機関から回答を得ました。

その結果、人工呼吸器やECMOの治療を行った118機関のうち、44.1%の医療機関が患者へのリハビリは実施しなかったと回答したということです。

理由については、
▽新型コロナウイルスの患者にはリハビリを行わない方針だったという回答が38.5%で最も多く、
▽リハビリができる専門のスタッフがいなかったからという回答が17.3%となりました。

グループによりますと、新型コロナウイルスは病態がよく分かっておらず、リハビリをためらった施設も多いと見られるということです。

専門家「新型コロナウイルスに対応したリハビリの指針が必要」

調査を行った京都大学の陳和夫特定教授は「リハビリ職員の不足もあり、医療機関の苦悩が感じられる結果となった。今後、新型コロナウイルスに対応したリハビリの指針が必要だ」と話しています。