羽生結弦 男子SPで首位 鍵山が2位 フィギュア世界選手権

スウェーデンで開かれているフィギュアスケートの世界選手権は25日、男子シングル前半のショートプログラムが行われ、4年ぶりの優勝を目指す羽生結弦選手が3本のジャンプすべてを決める演技でトップに立ちました。

スウェーデンのストックホルムで無観客で開かれているフィギュアスケートの世界選手権は、25日、男子シングル前半のショートプログラムが行われ、日本からは羽生選手と宇野昌磨選手、それに17歳の鍵山優真選手が出場しました。

4年ぶりの優勝を目指す羽生選手は黒を基調とした衣装を身につけ、アップテンポな曲を使ったプログラムで臨みました。

羽生選手は冒頭の4回転サルコーを決めると、続く4回転からの連続ジャンプも成功しました。さらに後半、得意のトリプルアクセルもほぼ完璧に決め、曲に合わせてキレのある動きも披露しました。羽生選手は3つのスピンでもすべて最高評価のレベルフォーを獲得し、106.98の得点でトップに立ちました。

初出場の鍵山選手は、冒頭4回転からの連続ジャンプを成功して勢いに乗り、続く4回転トーループも決めるなどほぼミスのない演技で100.96の得点で2位につけました。

宇野選手は、後半のトリプルアクセルで転倒するミスがあり、92.62で6位でした。

大会3連覇がかかるアメリカのネイサン・チェン選手は冒頭の4回転ルッツで転倒し、98.85で3位スタートとなりました。

男子シングル後半のフリーは、27日に行われます。

羽生「演技内容自体には満足」

羽生結弦選手は、「演技内容自体には満足している。もっとよくできたなと思うところは多々あるが、この曲が持っているエナジーとか振り付けとかそういうものは出しきれたかなと思う。きょうはきょうで出しきれたと思うので、また1日休んで万全な体調にしてから、フリーで表現したいことだったり、あとは自分が目指している演技を1つ残らずここに置いてこれたらなと思う」と話しました。

さらに、先月練習を行っていた宮城県で地震があったことに触れ、「地震で家の中がぐしゃぐしゃになり、気持ちの上でつらいところもあったが、実際に健康でこうやって現地に来ることができたし、元気に滑ることもできた。大変だったと思っているその日々があったからこその意味があった」と話しました。

また世界で誰も成功していない4回転アクセルを今大会で取り入れようと検討していたことを明かしたうえで「プログラムに入れられなかったのはつらかったが、すごく近づいてきている。ギリギリまで取り入れるか粘ったが、こちらに出発する3日前にくらいに組み込まないことを決断した」と振り返りました。

そして、4年ぶりの優勝がかかる後半のフリーの演技について「去年12月の全日本選手権のときよりもすごく精神的に安定していて、一つ一つ丁寧にできると思う。フリーの曲自体、またはプログラム自体から感じられる背景だったり、皆さんの中に残っている思い出だったり、そういうものが少しでも想起させられるものになったらいいなと思う」と話していました。

初出場2位 鍵山「自由にのびのびと滑ることできた」

男子シングルの鍵山優真選手は「緊張よりも早く演技がしたいという楽しみのほうが多かった。悪い緊張をしなくなったのが1つの成長ポイント。演技は練習どおりに一つ一つこなしていっただけで、そこがよかったと思う。そのうえで100点という点数がついてきてすごくよかった。自由にのびのびと滑ることができた」と演技を振り返りました。

また鍵山選手はコーチで父の正和さんとともに、今大会に臨んでいます。

これまでは正和さんが体が不自由なため海外の大会に帯同したことはなく、「父とは、ここに来たからには後悔しない演技をして帰ろうという話をした。初めての世界選手権で初めて父と海外に行くことができてよかった。いい演技を見せられて、父もすごく喜んでいた」と話していました。

ネイサン・チェン「よりよい滑りにつなげていきたい」

アメリカのネイサン・チェン選手は、冒頭の4回転ルッツで転倒した演技を振り返り、「演技の開始の時に少し遅い滑りで入ってしまい、いいポジションで演技することができず、大きなミスをしてしまった。ふだんはないことなので多少ショックだが、その後のジャンプでは立て直して、滑ることができたと思う。ミスは起こってしまうものなのでそこから学びを得て、よりよい滑りにつなげていきたい」と話していました。

6位 宇野「着氷できたジャンプだった 悔しい」

男子シングルの宇野昌磨選手はトリプルアクセルに転倒があったショートプログラムについて、「トリプルアクセルは着氷できたジャンプだった。悔しいことは、悔しい。無観客なので不思議な感覚で、舞い上がったり緊張しすぎたりすることもなくフラットな気持ちだった」と振り返りました。

そして後半のフリーに向けて「ショートプログラムは失敗はしたものの、全体的には楽しかった。フリーも同じように、終わった時に爽やかな気持ちで楽しかったと言える演技をしたい」と話していました。

ショートプログラム得点詳細

1位 羽生結弦【得点:106.98】

▽技術点(小計59.02)
4回転サルコー:11.92
4回転トーループ+3回転トーループ:16.69
フライングキャメルスピン:4.21(レベル4)
3回転アクセル:12.34
足替えのシットスピン:4.20(レベル4)
ステップシークエンス:4.71(レベル3)
足換えコンビネーションスピン:4.95(レベル4)

▽演技構成点(小計:47.96)
スケートの技術:9.61
演技のつなぎ:9.39
演技表現:9.71
振り付け:9.54
音楽の解釈:9.71

2位 鍵山優真【得点:100.96】

▽技術点(小計:57.86)
4回転サルコー+3回転トーループ:17.36
4回転トーループ:12.21
足換えキャメルスピン:4.07(レベル4)
3回転アクセル:10.86
ステップシークエンス:5.13(レベル4)
フライングシットスピン:3.73(レベル4)
足替えのコンビネーションスピン:4.50(レベル4)

▽演技構成点(小計:43.10)
スケートの技術:8.61
演技のつなぎ:8.39
演技表現:8.71
振り付け:8.68
音楽の解釈:8.71

3位 ネイサン・チェン【得点:98.85】

▽技術点(小計:53.42)
4回転ルッツ:5.75(※4分の1回転不足)
3回転アクセル:10.86
フライングキャメルスピン:2.73(レベル2)
4回転フリップ+3回転トーループ:19.86
足換えシットスピン:3.90(レベル4)
ステップシークエンス5.57(レベル4)
足換えコンビネーションスピン4.75(レベル4)

▽演技構成点(小計:46.43)
スケートの技術:9.32
演技のつなぎ:9.14
演技表現:9.25
振り付け:9.36
音楽の解釈:9.36

▽減点:-1.00

6位 宇野昌磨【得点:92.62】

▽技術点(小計:49.02)
4回転フリップ:13.51
4回転トーループ+2回転トーループ:13.38
フライングキャメルスピン:3.93(レベル4)
3回転アクセル:4.91
足換えシットスピン:3.19(レベル3)
足換えコンビネーションスピン:4.75(レベル4)
ステップシークエンス:5.35 (レベル4)

▽演技構成点(小計:44.60)
スケートの技術:9.00
演技のつなぎ:8.71
演技表現:8.89
振り付け:9.00
音楽の解釈:9.00

▽減点:-1.00