愛媛県 警戒レベル引き上げ 松山市内の飲食店に時短要請の方針

愛媛県では新たに59人の新型コロナウイルスの感染が確認され、中村知事は、県独自の警戒レベルを最も高い「特別警戒期間」に引き上げました。
松山市内の飲食店の営業時間についても短縮を要請する方針で、地域や時期などを検討しています。

25日、新たに発表された59人の感染者は、1日の感染者の数としては過去最多だったことし1月8日の38人を大幅に超えました。

地域別では、松山市が55人と大半を占め、東温市が2人、新居浜市が1人、伊予市が1人となっています。

感染経路別では、飲食店が45人と最も多く、このほか、仕事関係も4人、家庭内と生活上の接触が、それぞれ3人ずつとなっています。

県によりますと、感染増加の主な要因は、松山市の繁華街にある深夜営業や接待を伴う飲食店での大規模なクラスターで、感染者は25日までに利用客や従業員など、合わせて93人にのぼります。

このなかには変異ウイルスの感染が確認された検体もあり、県は「変異ウイルスクラスター」とみています。

愛媛県は、感染が広がるリスクが高まっているとして、県独自の警戒レベルを最も高い「特別警戒期間」に引き上げました。

「特別警戒期間」は、ことし1月8日から2回の期間延長を経て今月1日に解除されましたが、3週間余りで、再び警戒レベルが引き上げられました。

中村知事は会見で「もはや第4波に入っている。加えてリバウンドではなく、変異株という全く新たな波が、経験したことのない規模で押し寄せていると言わざるをえない」と極めて強い警戒感を示したうえで、今回発表した感染拡大防止対策について「事実上の緊急事態宣言だ」と述べ、県民に理解を求めました。

さらに県は、松山市内の飲食店の営業時間についても、午後9時までに短縮するよう要請する方針です。

対象エリアや協力金などの具体的な検討を進め、中村知事は、27日までには詳細を発表したいとする考えを示しました。