都は、クラスターを早期に捉えたり、感染の広がりを監視したりするために「戦略的な検査」を進めています。
クラスターを早期に捉える検査では、今月19日から葛飾区の3つの医療機関で医師や看護師などを対象に始めています。
今後、ほかの地域でも高齢者施設などで定期的に進めていく予定です。
また、感染の広がりを監視するために繁華街や特定の地域などで進める検査は、江戸川区が居酒屋やカラオケ店の従業員に行った検査を支援するなど、区市町村や国と連携して進める考えです。
東京都 変異ウイルス検査強化 民間機関依頼で体制作りが課題
東京都は、変異した新型コロナウイルスの検査を強化するため、民間の検査機関に協力を仰いで規模の拡充を進める考えです。
民間検査は都内のすべての検査の9割を占めていますが、変異ウイルスの検査を新たに導入する場合、ノウハウの習得などが必要で、速やかな体制作りが課題です。
東京都では感染力が高いとされる変異ウイルスかどうかの検査を、都の健康安全研究センターと、先月からは協力が得られた民間の検査機関1社で、行っています。
しかし、現在、検査できているのは、都内の新規陽性者のおよそ10%で、都はこの割合を、来月上旬にはおよそ25%に、その後は40%に引き上げることを目指しています。
そのために都は、研究センターでの検査を増やすだけでなく、通常の検査のおよそ93%を占めている民間の検査機関で変異ウイルスの検査の規模を拡充したい考えです。
ただ、変異ウイルスの検査は通常の検査と方法が異なるため、新たに導入する場合は、担当者のノウハウの習得や検査要員の確保などが必要です。
都内で感染確認の増加が続くなか、都によりますと、民間の検査機関では変異ウイルス検査の体制が整っていないところが多く、速やかな体制作りが課題です。
このため、都は、民間の検査機関で出た陽性の検体を都の研究センターに運んで変異ウイルスかどうか検査する仕組みも作る方針です。