新型コロナ変異ウイルス 1週間で150人感染確認 兵庫県最多67人

イギリスや南アフリカなどで広がっている変異した新型コロナウイルスに、23日までの1週間で150人が感染していたことが新たに確認されました。

前の週から2割近く増えています。

厚生労働省によりますと、一部の新規感染者から検体を抽出して遺伝子を解析した結果、23日までの1週間に12の都府県で合わせて150人が、イギリスや南アフリカ、それにブラジルで広がっている変異ウイルスに感染していたことが確認されました。

前の週に確認された人数を22人、率にして17%上回っています。

▽兵庫県が最も多く67人
次いで、
▽大阪府が33人
▽千葉県が19人
▽静岡県が10人
▽岐阜県が5人
▽東京都と岡山県が、それぞれ4人
▽広島県が3人
▽神奈川県が2人
▽栃木県と埼玉県、それに香川県が、それぞれ1人となっています。

これまでに国内で変異ウイルスへの感染が確認されたのは合わせて549人で、
▽501人はイギリス
▽35人はブラジル
▽13人は南アフリカで報告されているウイルスが、
それぞれ検出されたということです。

厚生労働省は監視体制を強化するため、新規感染者が変異ウイルスに感染していないかを調べる割合について、現在、5%から10%としている目安を40%程度まで引き上げることにしています。

都道府県ごとの感染者数

厚生労働省によりますと、これまでに変異ウイルスへの感染が確認された人は、次のとおりです。

( )内は17日から23日に確認された人数です。

▽北海道が13人
▽福島県が5人
▽茨城県が1人
▽栃木県が2人(1人)
▽群馬県が3人
▽埼玉県が58人(1人)
▽千葉県が20人(19人)
▽東京都が18人(4人)
▽神奈川県が30人(2人)
▽新潟県が32人
▽石川県が1人
▽山梨県が2人
▽長野県が1人
▽岐阜県が9人(5人)
▽静岡県が17人(10人)
▽滋賀県が2人
▽京都府が24人
▽大阪府が105人(33人)
▽兵庫県が161人(67人)
▽岡山県が7人(4人)
▽広島県が15人(3人)
▽徳島県が9人
▽香川県が2人(1人)
▽愛媛県が6人
▽鹿児島県が5人
▽沖縄県が1人

10歳未満の子どもも多く 幅広い年代で感染

国内では、子どもも含めて幅広い年代が変異ウイルスに感染しています。

厚生労働省が今月16日までに確認された変異ウイルスの感染者405人について、年齢を調べたところ、
▽最も多かったのは40代で67人、率にして17%でしたが、
▽次に多かったのは10歳未満の子どもで59人、率にして15%、
▽10代が48人で12%となりました。

10代以下が全体のおよそ4分の1を占めています。

ほかの年代では、
▽20台が35人、率にして9%
▽30代が54人で13%
▽50代が45人で11%
▽60代が25人で6%
▽70代が27人で7%
▽80代以上が35人で、9%となっています。

厚生労働省によりますと、イギリスの専門家会議の見解では、変異ウイルスは子どもが大人よりも感染しやすいということはなく、どの年齢であっても感染しやすい可能性があると報告されているということです。

子どもが関係する集団感染も

国内では、子どもが関係する変異ウイルスの集団感染も起きています。

静岡県浜松市では今月、小学生が通う放課後児童会でクラスターが発生し、23日までに児童や職員など33人の感染が確認されました。

全員が、イギリスで広がる変異ウイルスに感染したとみられています。

いずれも軽症か無症状で、児童会が開設されていた小学校は一時、臨時休校となりました。

また、埼玉県では2月に児童施設で変異ウイルスの集団感染が明らかになり、子どもや職員など合わせて20人の感染が確認されています。