首相「分かりやすく整理を」皇位継承を議論の有識者会議初会合

安定的な皇位継承の確保や皇族数の減少などの課題を議論する政府の有識者会議の初会合が開かれ、菅総理大臣は「さまざまな考え方を分かりやすい形で整理していただきたい」と述べ、会議の議論を踏まえ政府として対応していく考えを示しました。

総理大臣官邸で開かれた有識者会議の初会合には、菅総理大臣のほか、上智大学の大橋真由美教授、慶應義塾の清家篤前塾長、JR東日本の冨田哲郎会長、俳優で作家の中江有里氏、慶應義塾大学の細谷雄一教授、千葉商科大学の宮崎緑国際教養学部長の6人の有識者が出席しました。

この中で、菅総理大臣は「平成29年6月に衆議院および参議院の委員会で可決された付帯決議において、政府に対し付帯決議に示された課題について国会に報告するよう求めている。これを踏まえ今回、高い識見を有する皆様にご議論をお願いすることとした」と述べました。

そのうえで「議論していただくのは、国家の基本に関わる極めて重要な事柄だ。十分に議論を行い、さまざまな考え方を分かりやすい形で整理していただきたい」と述べ、会議の議論を踏まえ政府として対応していく考えを示しました。

会議では、清家氏が座長に選任され、今後、皇室制度や歴史などの専門家らから人選を行って、ヒアリングを実施することを確認しました。

ヒアリングでは、
▽皇位継承資格を女系に拡大することについてどのように考えるかや、
▽婚姻により皇族の身分を離れた元女性皇族が皇室の活動を支援することについてどう考えるかといった項目を聴取し、議論の参考にするということです。

次回の会議は来月8日に開かれ、前回、5年前に設置された有識者会議でもヒアリングを行った専門家から意見を聴くということです。

特例法の付帯決議とは

国会では、上皇さまの天皇退位にあたり、4年前の平成29年6月に一代かぎりの退位を可能とする特例法が成立した際、衆参両院の委員会で付帯決議が可決されました。

付帯決議では「安定的な皇位継承を確保するための諸課題、女性宮家の創設などは先延ばしできない重要な課題だ」として、政府に対し「特例法の施行後、速やかに全体として整合性が取れるよう検討を行い、その結果を速やかに国会に報告すること」を求めています。

そのうえで、政府から報告を受けた場合に、国会は「安定的な皇位継承を確保するための方策について『立法府の総意』が取りまとめられるよう検討を行うものとする」としています。