韓国大統領 新型コロナワクチン接種 6月のG7サミットに備え

韓国のムン・ジェイン(文在寅)大統領は、みずからが招待されている、ことし6月にイギリスで開かれる予定のG7サミット=主要7か国首脳会議に備えるとして、新型コロナウイルスのワクチンを接種しました。

ことし6月に予定されるG7サミットについて、議長国のイギリスは、首脳どうしが直接対面する形式で開くと発表していて、日本など従来の7か国に加え、韓国やインドなど4か国の首脳が招待されています。

韓国のムン・ジェイン大統領は23日、G7サミットの出席に備えるとして、夫人らとともにソウル市内の保健所を訪れ、新型コロナウイルスのワクチンの1回目の接種を受けました。

韓国では、公務で出国する場合、優先的にワクチンを接種することができ、大統領府によりますと、ムン大統領が接種を受けたのは、イギリスの製薬大手アストラゼネカなどが開発したワクチンだということです。

韓国政府は、先月からワクチンの接種を始め、これまでに68万人が1回目の接種を終えていて、23日からは対象を65歳以上の高齢者に拡大しています。

アストラゼネカなどが開発したワクチンをめぐっては、接種後に血栓が確認された例があるなどとして、ヨーロッパなどの一部の国で予防的な措置として一時、接種を見合わせる動きが相次ぎましたが、調査を進めてきたEMA=ヨーロッパ医薬品庁が18日、安全であるとの見解を発表し、フランスやドイツが接種を再開しています。

ムン大統領としては、みずからこのワクチンの接種を受けることで、国民の不安をやわらげたい思惑もあるとみられています。