菅首相 ベトナム最高指導者と会談 ワクチン輸送網整備で支援へ

菅総理大臣は、ベトナムの最高指導者、グエン・フー・チョン書記長と電話で会談し、新型コロナウイルスのワクチンの保冷設備など「コールドチェーン」と呼ばれる低温での輸送網の、ベトナムでの整備に向け、日本として支援する考えを伝えました。

電話会談はベトナム側の申し出で、正午前からおよそ20分間行われ、菅総理大臣はグエン・フー・チョン書記長に対し、ことし1月にベトナム共産党のトップである書記長に再選されたことへの祝意を伝え、チョン書記長からは、謝意が示されました。

そのうえで菅総理大臣は「インド太平洋国家」としての貢献を具現化させるため、新型コロナウイルスのワクチンの保冷設備など、「コールドチェーン」と呼ばれる低温での輸送網のベトナムでの整備に向け、日本として支援する考えを伝えました。

また、菅総理大臣は、新型コロナウイルスの影響で帰国できないベトナム人の帰国に向け、協力を要請したのに対し、チョン書記長は「早期帰国に向けて、両国で緊密に連携していきたい」と応じました。

両者は、地域情勢をめぐっても意見を交わし、菅総理大臣は「海警法」の施行を含めた、中国の東シナ海や南シナ海での動向やミャンマー情勢について、深刻な懸念を表明したほか、北朝鮮の拉致問題について理解と協力を求めました。