ワクチンの安全性への信頼度 “持病がある人”ほど低い傾向か

新型コロナウイルスのワクチンについて、自分の健康状態が悪いと思っている人ほど、安全性を信頼する度合いが低いことが国際医療福祉大学の調査で分かりました。調査を行った専門家は、持病がある人などが安全性に不安を感じている可能性があるとしています。

調査は、厚生労働省の専門家会合のメンバーで国際医療福祉大学の和田耕治教授が、今月5日からの3日間、首都圏の1都3県の20代から60代の人を対象にウェブアンケートを行い、およそ3200人から回答を得ました。

この中で、新型コロナウイルスのワクチンの安全性を信頼しているか聞いたところ、
▽「そう思う」が8.0%、
▽「ややそう思う」が47.5%で、合わせて過半数となった一方、
▽「あまりそう思わない」は33.6%、
▽「そう思わない」が11.0%でした。

安全性に対する信頼度は、自分が健康だと考えている人ほど高く、
▽健康と考えている人で信頼しているとする回答は62.0%だったのに対し、
▽健康と考えていない人では34.5%でした。

一方で、
▽健康と考えていない人では65.5%が信頼していないという回答で、すべての年代で、自分が不健康だと感じている人ほど信頼度が低くなっていました。

和田教授は「持病があるなど、重症化リスクの高い人ほどワクチンへの不安を感じている可能性がある。副反応の情報を透明性を高めて公表し、効果をしっかり説明する必要がある」と話しています。