フランス政府 パリなどで外出や商店営業を制限と発表

フランスでは、変異した新型コロナウイルスの感染が広がっていることから、政府は、パリや北部の地域などで今週末から住民の外出や商店の営業を制限すると発表しました。

フランスでは、イギリスで最初に確認された変異ウイルスが新たな感染の73%を占めるほどに広がっていて、17日には1日の感染者数が3万8000人を超え、医療現場の負担も増しています。

カステックス首相は18日夜、記者会見し、特に感染状況が深刻なパリから北部のドーバー海峡にかけての広い地域と、南部のニースを中心とした地中海沿岸の地域で、今週末の20日から4週間、住民の外出や商店の営業を制限すると発表しました。

具体的には、外出は仕事や食料の買い出し、運動などに制限して、遠距離の移動を禁止するほか、商店の営業も生活必需品を扱う店や書店に限るとしています。

また、外出できるのは、自宅から半径10キロの範囲にかぎり、時間も夜7時までとしていて、外出の際には理由を書いた指定の書類を携帯するよう求めています。

パリで日中も含めて外出や商店の営業が厳しく制限されるのは、去年の秋に続いて、3度目になります。

カステックス首相は「ウイルスの感染は加速している。より厳しい措置を取るべき時だ」と述べ、国民に理解を求めました。