イタリア 感染者に占める変異ウイルス54%に

イタリアでは変異したウイルスの感染が拡大し、先月中旬の段階で新たな感染者に占めるイギリスで確認された変異ウイルスの割合が54%に上っているほか、ブラジルで確認された変異ウイルスの割合は4.3%だとしています。

ドラギ首相は今月12日、「感染の新たな波に直面している」と述べて、15日からは10万人当たりの感染者数が250人を超える地域を感染が最も深刻な「レッドゾーン」に指定し、規制を強化しました。

対象となっているのは、全国の20の州のうち首都ローマのあるラツィオ州やミラノのあるロンバルディア州といった10の州です。

これらの地域ではすでに導入されている夜間の外出制限に加えて、去年の春と同様に日中も外出が制限されているほか、飲食店やほとんどの小売店の営業は原則として禁止され、学校もすべて閉鎖されています。

また、キリスト教の復活祭、イースターの休日に合わせて来月3日から5日にかけては、西部のサルデーニャ島を除きすべての地域で同じ厳しい規制を実施するとしています。

イタリア政府は、3月18日を新型コロナウイルスの犠牲者を追悼する日に定め、ドラギ首相は18日、去年、感染が最も深刻だった都市の1つ、北部のロンバルディア州のベルガモで式典に出席しました。

イタリアでは、これまでに10万3000人を超える人が亡くなり、ヨーロッパではイギリスに次いで多くなっています。