首都圏1都3県の緊急事態宣言 21日で解除 政府 対策本部で決定

首都圏の1都3県に出されている緊急事態宣言について、政府は、夕方に開いた対策本部で期限の今月21日で解除することを決定しました。これによって、およそ2か月半にわたった宣言は、すべて解除されることになりました。

政府は午後5時半から総理大臣官邸で新型コロナウイルス対策本部を開き、菅総理大臣をはじめ、西村経済再生担当大臣や田村厚生労働大臣らが出席しました。

この中で、菅総理大臣は「飲食店の時間短縮を中心としてピンポイントで行った対策が大きな成果をあげ、1都3県の新規感染者数は8割以上減少している。病床のひっ迫が続いていた千葉県などにおいても、病床使用率は、50%という解除の目安を下回って40%以下になっている」と述べました。

そのうえで首都圏の1都3県の緊急事態宣言について、期限の今月21日で解除することを決定しました。

一方で、菅総理大臣は「感染者数には、横ばい、あるいは微増の傾向が見られ、リバウンドも懸念されている」と指摘しました。

そのうえで、宣言を解除したあとの感染の再拡大を防ぐため、
▽飲食を通じた感染防止、
▽変異したウイルスの監視体制の強化、
▽感染拡大の予兆をつかむための戦略的な検査の実施、
▽安全で迅速なワクチン接種、
▽次の感染拡大に備えた医療体制の強化の
5つの柱からなる総合的な対策を決定したと説明しました。

そして、閣僚に対し「これまで1年間、対策に取り組んできた経験も生かし、国民の命と暮らしを守るため、政府一体となって全力で取り組んでいただきたい」と指示しました。

今回の決定によって、ことし1月からおよそ2か月半にわたった宣言はすべて解除されることになり、菅総理大臣は、18日午後7時をめどに記者会見し、解除する理由や今後の対策などについて説明することにしています。