「徴用」めぐる裁判 韓国の裁判所が「公示送達」手続き

太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題で、「戦時中、日本で強制的に働かされた」と主張する韓国人やその遺族ら85人が6年前に日本企業17社に対し賠償を求めて起こした裁判について、韓国の裁判所は関係書類をホームページで公開する「公示送達」の手続きをとりました。5月には書類が日本側に届いたとみなされ、審理が開始される見通しです。

韓国では2015年5月、「戦時中、日本の工場などで強制的に働かされた」と主張する韓国人や、その遺族ら85人が日本企業17社に対し合わせて86億ウォン、日本円でおよそ8億3000万円の賠償を求める裁判を起こしました。

原告側の弁護士などによりますと、この裁判についてソウル中央地方裁判所が16日に関係書類をホームページで公開する「公示送達」の手続きをとったということです。

書類は5月18日をもって日本側に届いたとみなされ、5月28日に審理が開始される見通しです。

「徴用」をめぐる別の裁判では、韓国の最高裁判所が2018年に日本製鉄と三菱重工業に対し、相次いで賠償を命じる判決を言い渡しました。

これについて日本政府は、1965年の日韓請求権協定に基づき解決済みだとして、国際法違反の状態を是正するよう韓国政府に求めていて、日本企業も賠償に応じておらず、韓国側では日本企業の資産の売却に向けた手続きが行われています。

「徴用」をめぐる問題で、一度に多数の日本企業を相手取った集団訴訟の審理が行われれば初めてとなり、冷え込んでいる日韓関係への影響が懸念されています。