災害ボランティアに無料PCR検査 徳島県が民間検査機関と協定

災害時に被災地で支援を行うボランティアに無料でPCR検査を受けてもらうため、徳島県が民間の検査機関と協定を結びました。徳島県によりますと、こうした取り組みは全国で初めてだということです。

災害時のボランティアの受け入れをめぐっては、去年6月、災害ボランティアの全国団体が「支援は被災した地域内での対応を中心に考える」という方針を示すなど、コロナ禍での支援の在り方が問われています。

こうした中、徳島県では県内から被災地に向かうボランティアが県の費用でPCR検査を受けられるよう、16日、民間の検査機関と協定を結びました。

具体的には高齢者など重症化リスクが高い人を支援する人や、避難所の受付といった不特定多数と接触する人などが対象で、徳島県から被災地に行く時と帰ってきた時の2回、無料で検査を受けることができます。

全国では兵庫県が災害ボランティアに検査費用の一部を助成する取り組みを行っていますが、徳島県によりますと民間と協定を結んでPCR検査を無償化するのは全国で初めてだということです。

徳島県保健福祉政策課の福壽由法課長は「去年7月の豪雨では災害ボランティアが地元に限定されて復旧が遅れたと指摘されており、ボランティアの重要性は明らかだ。ことしの大雨の時期を前に全国の先陣を切って態勢を整えていきたい」と話していました。