WHO J&J 開発のコロナワクチン 緊急使用のリストに追加

WHO=世界保健機関は、製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソンが開発した新型コロナウイルスのワクチンを緊急使用のリストに加えました。一方、テドロス事務局長は、一部の国で接種を一時見合わせる動きが出ているアストラゼネカなどが開発したワクチンに関して「国際的な諮問委員会が慎重に評価している」と述べました。

WHOのテドロス事務局長は12日の定例の記者会見で、製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソンが開発したワクチンを緊急使用のリストに加えたと発表しました。

アメリカの製薬大手ファイザーなどのワクチン、イギリスの製薬大手アストラゼネカなどのワクチンに続いて3例目で、これにより国際的な分配の枠組み「COVAXファシリティ」で供給できることになります。

一方、アストラゼネカなどが開発したワクチンに関して、一部の国で接種後に血栓が確認されたという報告を受けて接種を一時見合わせる動きが出ていることについて、テドロス事務局長は「ワクチンの安全性を調査する国際的な諮問委員会が慎重に評価している」と述べました。

そのうえで「これまでに世界でワクチンが3億3500万回余り接種されたが、接種が原因で亡くなったケースは見つかっていない」と述べました。

アストラゼネカのワクチンに関しては、EU=ヨーロッパ連合の医薬品規制当局も調査を進めていますが、今のところ接種と血栓との関係は確認されていないとしていて、イギリスやフランス、カナダなどは接種を続けています。