選手の体力“例年より劣る”半数超 コロナ影響 センバツ出場校

今月、開幕するセンバツ高校野球に向けてNHKが出場32校の指導者を対象に行った新型コロナウイルスの影響についてのアンケート調査で、選手が体力の面で例年より劣るという回答が半数を超えた一方、限られた練習環境の中で自主性が養われたという意見も多く聞かれました。

出場32校中29校が回答

今月19日に甲子園球場で開幕するセンバツ大会は、高校野球では、新型コロナウイルスの感染拡大後初めて行われる全国大会となります。

NHKでは出場32校の監督や部長を対象にアンケート調査を行い、新型コロナウイルスの感染拡大が高校野球の現場に与えた影響について聞き、29校から回答を得ました。

全体練習ができなかった期間

はじめに、感染拡大で全体練習ができなかった期間を尋ねたところ、
▽1か月未満が5校、
▽1か月以上2か月未満が9校、
▽2か月以上3か月未満が8校、
▽3か月以上が4校となりました。

全体練習ができない期間はなかった、と回答した学校も3校ありましたが、ほとんどの学校が全体練習の一時休止を余儀なくされました。

チームで取り組んだこと

こうした状況のなかでチームで取り組んだことについて複数回答で聞きました。

▽メールなどで練習内容を伝えて自宅周辺で練習させるが最も多く11校、
▽グループごとにグラウンドで練習させるが7校となったほか、
▽リモートでの会議などが注目を集めるなか、オンライン会議システムを活用して、自宅などで同時に練習させたという学校も2校ありました。

“体力面”で違いは?

例年に比べて、部員に違いが見られるか質問したところ、体力面で
▽「劣る」が5校、
▽「やや劣る」が12校で合わせて17校となり過半数を超えました。

新型コロナの影響で、入学まもない時期に全体練習ができなかった1年生の遅れを指摘する声が多く、
▽愛知の中京大中京高校の部長は「1年生は4月と5月に何もできなかった」、
▽福井の敦賀気比高校の監督は「1年生は6月に入学となり、自宅待機が長かった分、新チーム発足時は全体的に体力不足が感じられた」などと答えています。

“精神面”で違いは?

精神面については、
▽「劣る」「やや劣る」を選んだ学校が合わせて10校ありましたが、
▽「同じ」が11校と上回り、
▽「やや向上した」と回答した学校も3校ありました。

「やや向上した」と回答した群馬の高崎健康福祉大高崎高校の監督は「これまでは、指導者主体で練習をやっていたが選手どうしで話し合って工夫したり、密にならないように分散して練習したりすることが指示がなくてもできるようになった」と話しています。

「同じ」を選択した千葉の専大松戸高校の部長は「目的や夢を奪われてもひたむきに高校野球に取り組む3年生の姿を見ていたので、今のチームは精神的に大人の選手が多い」と答えるなど、限られた練習環境だったからこそ精神面が成長し、例年以上に自主性が養われたという意見が多く聞かれました。

センバツ大会への期待

最後に今回のセンバツ大会への期待を自由記述で聞いたところ、大会の開催を切実に願う声が多く寄せられたほか、大会を通してコロナ禍のスポーツがどうあるべきか、今後の道筋をつくりたいという強い意志を感じさせる声も寄せられました。

「3年生の目標がなくなったときの落胆さは計り知れなかった。勇気や希望を与えられる大会にしたい」
「感染防止に万全を期して無事に開催されることを臨んでいる」
「できない理由を模索するよりも開催できる方向に持って行くことが監督である私の使命だと思っている」
「コロナに打ち勝つ大会として全国に希望を与えられるような大会になるように協力したい」

大会は19日に開幕し、休養日を含めて13日間の日程で行われます。