菅首相 4月前半にも訪米し バイデン大統領と日米首脳会談へ

菅総理大臣は来月前半にもアメリカを訪れ、バイデン大統領と対面での日米首脳会談を行う方向となりました。実現すればバイデン大統領が就任後、対面で行う初めての首脳会談となります。

これは加藤官房長官が閣議のあとの記者会見で明らかにしました。

それによりますと、菅総理大臣は来月前半にもアメリカを訪れ、バイデン大統領と対面での首脳会談を行う方向になったということで、加藤官房長官は「菅総理大臣はバイデン大統領と対面で面会する初の外国首脳となる予定だ」と述べました。

また「新型コロナウイルス対策を万全にすることでアメリカ側と一致していることを踏まえ、政府代表団を必要最小限の数に絞り全員がワクチンを接種することにしている」と述べ、訪問に先立って菅総理大臣はじめ代表団80人から90人程度がワクチンを2回接種することを前提に調整する考えを示しました。

そのうえで加藤官房長官は「日米同盟を含む日米関係を一層強化し自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて日米の緊密な連携を確認することを期待している。また、地域の課題や新型コロナウイルス対策、気候変動といった国際社会の共通課題について有意義な議論が行われるものと期待している」と述べました。

また、バイデン大統領が就任後、対面で行う初めての首脳会談となる見通しについて「対面での率直な意見交換は極めて意義がある。日米同盟の結束を対外的に示しインド太平洋地域へのアメリカのコミットメントを示す上でも意義の深いものだ」と述べました。

米 中国念頭に強固な同盟関係 打ち出すねらい

アメリカのバイデン政権の高官は11日行った電話会見で、菅総理大臣が、アメリカを訪れバイデン大統領と対面で会談を行う初めての外国の首脳になると述べました。

そのうえで「会談を心待ちにしている。われわれはすでに両国間の協力を強化させていく分野について議論を始めている」と述べて、会談に向けた準備を加速させていると明らかにしました。

会談の時期については「日米両国は多くの課題に向き合っている。双方にとって都合のよい日程を模索していく」と述べ、今後、調整を進めていくとしています。

アメリカと日本のあいだでは、来週、ブリンケン国務長官とオースティン国防長官が、バイデン政権の閣僚の初めての外国訪問として日本を訪れ、茂木外務大臣、岸防衛大臣と外務・防衛の閣僚協議、いわゆる「2プラス2」を行う予定です。

また、バイデン政権が重視する日本、アメリカ、オーストラリア、それにインドの4か国による「クアッド」と呼ばれる枠組みで初めてとなる首脳会合が12日夜行われます。

いずれの会合でも、バイデン政権は「最も重大な競争相手」と位置づける中国と向き合ううえで、民主主義や法の支配といった価値観を共有する、日本をはじめとした同盟国や友好国との連携を強化したい考えです。

こうした中、菅総理大臣を最初の対面での首脳会談の相手に選んだ背景には、存在感を増す中国を念頭に、日本との強固な同盟関係を明確に打ち出すねらいがあります。

歴代米大統領 初の首脳会談は

歴代のアメリカ大統領がどの国の首脳と最初に会談するかは世界から高い関心を集めてきました。

バイデン大統領は就任後、いずれも隣国のカナダのトルドー首相、メキシコのロペスオブラドール大統領とオンライン形式で首脳会談を行いました。

トランプ前大統領は、就任から1週間後の2017年1月、イギリスのメイ首相をホワイトハウスに招いて初の首脳会談を開きました。

一方でトランプ前大統領は、大統領選挙で当選を決めた後、就任前の2016年11月に当時の安倍総理大臣とニューヨークの私邸で非公式ながら世界の首脳に先駆けて会談しています。

また2009年から8年間務めたオバマ元大統領は、2009年2月に隣国カナダを訪問して初の首脳会談をハーパー首相と行い、その5日後に、当時の麻生総理大臣を外国の首脳としては初めてホワイトハウスに招き首脳会談を行いました。

その前任で2001年から8年間職務にあたったブッシュ元大統領は2001年2月にカナダのクレティエン首相とホワイトハウスで初の会談を行っています。

当時の森総理大臣とはその翌月の3月にホワイトハウスで首脳会談を行いました。

菅首相「同盟のさらなる強化に」

菅総理大臣は政府与党連絡会議で、来月前半にも行われる対面での日米首脳会談について新型コロナウイルス対策などでの連携と協力を確認し、日米同盟の強化につなげていく考えを示しました。

この中で菅総理大臣は「諸般の事情が許せば、来月前半にはアメリカ ワシントンを訪問する。バイデン大統領が直接会談する最初の外国首脳として、お迎えをいただく」と述べました。

そのうえで「この機会を生かし日米同盟のさらなる強化につなげていく。新型コロナや地球温暖化、中国をめぐる諸課題、北朝鮮による拉致問題などさまざまな課題について日米間の連携と協力を確認したい」と述べました。

また、12日夜に行われる日本、アメリカ、オーストラリア、インドの4か国の首脳によるオンライン形式の会合について、菅総理大臣は「自由で開かれたインド太平洋の実現に向け幅広い分野での具体的な協力についてしっかり議論をしたい」と述べました。

茂木外相「日米同盟の強化 歓迎したい」

茂木外務大臣は記者会見で「バイデン政権が発足して極めて早い段階で首脳会談が行われることは、日米同盟の強化に対する政権の強いコミットメントを示すものとして歓迎したい」と述べました。

そのうえで「菅総理大臣の訪問は、緊迫する地域情勢や『自由で開かれたインド太平洋』の実現に向けた協力、気候変動問題、新型コロナウイルス対策など、国際社会の共通の課題について、日米が協力してリーダーシップを発揮していくことを確認する機会としても極めて有意義だ」と述べました。

公明 山口代表「新しい首脳間で信頼関係を」

公明党の山口代表は政府与党連絡会議のあと記者団に対し「日米の信頼関係を新しい首脳の間でつくり上げることが大切だ。日米両国には国際社会でのリーダーシップが期待されているので、国際協調に指導的な役割を果たせるよう、しっかりと対話に臨んでもらいたい」と述べました。

自民 世耕参議院幹事長「日本との関係 重視のあらわれ」

自民党の世耕参議院幹事長は、記者会見で「バイデン大統領が初めて対面で会談する外国首脳に菅総理大臣が選ばれたことは、バイデン政権が日本との関係を極めて重視しているあらわれだ。オーストラリアやインドを含む4か国の首脳によるオンラインでの会合や、日米の『2プラス2』などともリンクしてくるので、意義の大きい首脳会談になると期待している」と述べました。