コロナの死者 アジア最多のインド ネット上に追悼の場

新型コロナウイルスで亡くなった人について、感染対策のため家族や友人が最期をみとれないケースが多いことが各地で課題となる中、亡くなった人がアジアで最も多いインドでは、オンラインで追悼する取り組みが始まっています。

新型コロナウイルスの感染拡大で世界全体ではこれまでに260万人以上が亡くなりましたが、感染対策のため、家族や友人が最期をみとることができなかったり葬儀を行えなかったりするケースが多く、各地で課題となっています。

アジアで最も多い15万人以上が亡くなったインドでは、インターネット上に追悼の場所を作ろうと、亡くなった人の名前や写真、遺族からのメッセージを掲載するサイトが、医師などの団体によって開設されました。

これまでに100人以上が登録され、このうち、東部のコルカタに住んでいたサウミ・サハさんは去年7月、結婚式を挙げたわずか1か月後に亡くなりました。

夫のプラスン・ガタックさんは、亡くなったあとのわずか数分間だけしかサハさんに対面できなかったということで、ガタックさんは「彼女がいない現実はとてもつらいですが、このサイトは友人たちが別れのことばを言う機会を与えてくれます」と話していました。

団体の中心メンバーの1人のアビジット・チョードリーさんは「新型コロナウイルスで亡くなった方の遺族は、死者や感染者の数字だけでは表せない、さまざまな感情を抱えています。このサイトが遺族による追悼の手助けになればと思います」と話しています。