Jリーグ ガンバ大阪 選手ら感染拡大で新たにリーグ戦3試合中止

サッカーJ1のガンバ大阪は、選手とスタッフの合わせて8人が相次いで新型コロナウイルスの検査で陽性判定を受けたことから、今後2週間程度トップチームの活動を休止することを決め、リーグ戦3試合が新たに中止となりました。

ガンバは、今月2日から9日までに選手6人とスタッフ2人の合わせて8人が新型コロナウイルスの検査で陽性判定を受け、これまでにリーグ戦3試合が中止となりました。

今回の感染では検査で陰性だった選手などが、その後の検査で陽性となったケースもあり、地元の保健所も8人の濃厚接触者はいないと判断する一方で、今後、新たな感染者が出てくる可能性もあると指摘しているということです。

このためガンバは、さらなる感染拡大を防ぐため今後2週間程度、トップチームの活動を休止することを決めました。

これによって、
▽今月13日に札幌市で予定されていた北海道コンサドーレ札幌戦
▽17日に仙台市で予定されていたベガルタ仙台戦
▽21日にホームの大阪 吹田市で予定されていた横浜F・マリノス戦の3試合の中止が新たに決まりました。

ガンバのリーグ戦が中止になったのは、合わせて6試合になりました。

ガンバ大阪 小野忠史社長「対応に甘さがあった」

ガンバ大阪の小野忠史社長が新型コロナウイルスの感染がチーム内で広がり、3月予定していた6試合すべてが中止になったことを受けてオンラインで会見し、「結果的に対応に甘さがあった」などと話しました。

小野社長は、オンラインの会見で、4日にクラスターの認定を受けた際、保健所からは、2週間活動を休止することを提案されていたことを明らかにしました。

そうしたなかで活動を再開したことについて「濃厚接触者がいないという見解が示されて安心し、リーグとも相談した上で決めた。結果的に対応に甘さがあった」と述べ、対応が後手に回ったという認識を示しました。

今後については、グラウンドやクラブハウスの使用を一切禁止した上で、定期的なPCR検査を選手とスタッフに行いながら活動の再開を目指すということで、「去年、Jリーグで起きたケースとはまた違う形だと思うので、今回の情報をリーグ側とも共有しながら今後の対応の教訓にしたい。活動再開に向けJリーグおよび保健所との連携を密にしながら、より一層の感染対策を実施し、全員が元気な姿で再スタートが切れるように努めたい」と話していました。

感染拡大の経緯

サッカーJ1のガンバ大阪で新型コロナウイルスの感染が拡大した経緯です。

3月2日、選手1人が朝から発熱の症状を訴え、PCR検査を受けたところ夕方に陽性が確認され、トップチームの選手とスタッフの全員もPCR検査を受けました。

3日の午前中には検査結果がわかり、新たに選手3人とスタッフ1人の陽性が確認されました。

チームでの感染者は合わせて5人になり、感染拡大防止のため夜に予定されていた名古屋グランパスとの試合が急きょ、中止となりました。

4日には、クラブの活動を一時休止し下部組織も含めた関係者225人全員に改めてPCR検査を実施しました。

その結果、新たに選手1人の陽性が明らかになりました。

陽性判定を受けたのは合わせて6人にまで増え大阪府からクラスターの認定を受けました。

6日に予定されていた鹿島アントラーズ戦の中止も決まりました。

6日、保健所から濃厚接触者はいないという見解が示されました。

これを受けてリーグと協議し、7日から全体練習などの活動を再開しました。

しかし、8日行ったPCR検査で新たに選手1人とスタッフ1人の陽性が確認され、9日トップチームの活動を再び休止しました。

10日予定されていた大分トリニータ戦の中止も決まりました。

そして、10日、これ以上の感染拡大を防ぐためトップチームの活動を2週間程度休止することを発表し、3月予定されていた残り3試合すべて中止となることが決まりました。