ハンガリー外相 中国やロシアのワクチン接種は“人命のため”

EU=ヨーロッパ連合が許可していない、中国やロシアで開発された新型コロナウイルスのワクチンを国民に接種している、ハンガリーの外相がNHKのインタビューに応じ「EUによるワクチンの調達が遅いため、国民の命を守るには必要だった」と述べました。

国連の「犯罪防止刑事司法会議」、通称「京都コングレス」に出席するため日本を訪れていたハンガリーのシーヤールトー外相は9日、オンラインでNHKのインタビューに応じました。

この中で、EU当局が許可していない中国やロシアで開発されたワクチンの接種を始めたことについて「EUによるワクチンの調達は遅く、供給された量も想定より少ない。国民の命を守るには必要だった」と述べました。

そのうえで、ワクチンの供給を受けることで中国などの影響力が強まるという見方が出ていることについて「ワクチン購入の交渉にあたって外交政策について話をしたわけではない」と述べて、こうした見方はあたらないという考えを示しました。

ハンガリーのオルバン政権は、自国のメディアへの介入を強めているなどと指摘されていますが、シーヤールトー外相は「報道の自由が脅かされているというのは完全なフェイクニュースだ」と主張しました。