新型コロナワクチン接種でアナフィラキシー 国内2人目の報告

厚生労働省は新型コロナウイルスのワクチンの接種を受けた20代の女性について、「アナフィラキシー」と呼ばれる重いアレルギー症状が報告されたと明らかにしました。接種後のアナフィラキシーの報告は2人目で、女性はすでに回復しているということです。

厚生労働省によりますと、アナフィラキシーが報告されたのは20代の医療従事者の女性です。

5日アメリカの製薬大手ファイザーなどが開発した新型コロナウイルスのワクチンを接種したところ、25分程度でじんましんがあらわれ、その後せきや発熱、血圧の低下、息苦しさなどの症状が確認されました。

女性は投薬治療を受けて回復しましたが、医療機関は「接種と関連がある」と報告しています。

女性に基礎疾患があるかは不明で、厚生労働省は過去に重いアレルギー症状が見られた人は接種後30分程度、そのほかの人も少なくとも15分は経過を観察するよう求めていました。

厚生労働省の調査会の会長で、埼玉県立小児医療センターの岡明病院長は「接種後15分が経過してから症状が出ているが、治験などでも頻度は低いが同様の報告があり、15分経過したあとも注意が必要だ。情報を収集したうえで、アナフィラキシーに該当するかや接種後の対応方法などを検討したい」としています。

国内では5日午後5時までに4万6000人余りの医療従事者が接種を受けていて、アナフィラキシーが報告されたのは2人目です。