原発避難“国の対応に過失”福島 飯舘村の住民 国と東電を提訴

福島第一原発の事故からまもなく10年になります。事故直後に国が対応を誤ったことによって避難が遅れ、被ばくしたなどとして、当時、福島県飯舘村に住んでいた29人が国と東京電力に慰謝料の支払いを求める訴えを起こしました。

福島県飯舘村に住んでいた29人は5日、東京地方裁判所に訴えを起こし、東京 霞が関で会見を開きました。

飯舘村は大部分が原発から半径30キロ圏外で、事故直後は避難の必要はないとされましたが、およそ1か月後に計画的避難区域に指定され、一時、すべての住民が避難を余儀なくされました。

訴えによりますと、事故直後に放射線量が高まった情報が住民に伝えられず、避難する機会を奪われ被ばくしたとして、国の対応に過失があったと主張しています。

また、全村避難によって自宅や田畑を奪われるとともに地域のコミュニティーも壊され、ふるさとを失ったとして、国と東京電力に対し、合わせて2億円の慰謝料の支払いを求めています。

弁護団によりますと、事故直後の被ばくに対して慰謝料を求める集団訴訟は初めてとみられるということです。
訴えた住民の代表の菅野哲さんは会見で「この10年で病気も見つかっているが、放射線の影響がなかったか不安になり、この先も不安は続いていく。国と東京電力の責任を問いたい」と話していました。